※この話はあの悪の三部作をハレアレでパロディ化したものです。
 苦手な方、あの話を汚すなという方はレッツリターン
※悪の三部作?何それって方にも分かるようになっております。
※捏造三昧です。


それでもOKな方は、レッツスクロール






































悪の双子    0






「アレルヤ様の機嫌は何時になったら直るのやら・・。」

「やはりハレルヤ様と引き離したのがいけなかったのか・・」

「しかし、ここは女王制度の国・・・王子は不要。」

「分かっておる。でもこのままでは、アレルヤ様が・・・。」






とある王国で、数年前王宮で双子の赤ちゃんが生まれた。
男の子と女の子の可愛らしい双子だった。

二人は仲良く育っていったが、この国は女王制度の国だったのだ。
王女のアレルヤと、王子のハレルヤ。
二人はもの心付いた頃、王宮の人間らによって無理矢理引き離された。

今までずっと一緒に暮らしていた姉弟。
突然引き離されて、アレルヤはハレルヤと離れたくないと毎日泣くばかりだった。

流石の大臣をはじめとする、王宮の人間はどうしたものかと頭を悩ませていた。
この国は代々、王子が生まれたら暫くしたら王子を城から出さなくてはならない。
ハレルヤとアレルヤが生まれた今も、ちょどその昔からある仕来りを行ったばかりだ。

運が悪かったのか、神様の悪戯なのか男の子は女の子の姉弟と一緒に生まれてきてしまった。
一心同体のように片割れがいないと、双子はすぐに不安がった。
今のうちだろうと大人たちは気にも留めていなかったが、
その双子の不安は、日に日に増していった。





「肝心の女王様も病に伏せ・・・。」

「どうしたものか・・。」

「ハレルヤを連れ戻すしかなさそうだな・・・。」







「ハレルヤ!!!」

「アレルヤ!!!」



二人が引き離されてから一ヶ月。
アレルヤの泣き叫ぶ日が後を経たない城の大臣達が、ハレルヤの帰還を許した。
そうしたとたんにアレルヤの顔から笑顔が戻っていた。




「いいか?ハレルヤ、城に戻ってこれたとはいえ、お前は王子ではない。
 これからはアレルヤ様の召使として働くのだ。呼び捨ても許さん。」

「わーってるよ。うるせぇな・・。」

「・・いいか?口の利き方には十分注意しろ?いつでもお前を追放する事は出来るんだからな。」



ハレルヤの帰還に賛成しない人も多く居る。
代々の仕来りをそむいて城にとどまる王位を剥奪された元王子。

風当たりは冷たい。



「ハレルヤ!!会いたかった!!」

アレルヤはやっとゆっくり会うことのできたハレルヤに抱きついた。


「アレルヤ様・・。」

「ハレルヤ?!」

ハレルヤの余所余所しい態度にアレルヤは目を見開いた。

「どうしたの?ハレルヤ。いつもみたいに呼んでよ!」

「・・・・。」


「大臣に何か言われたの?」

「・・・。」

その沈黙は肯定。
ハレルヤは城に戻るために大臣と何か約束をしている。
それはきっとアレルヤを王女扱いする事なんだ。
アレルヤは本能的に悟った。

「ね、ハレルヤ。大臣に何を言われたのか分からないけど、二人だけでいるときは
 普通に”アレルヤ”って呼んで?」


「・・・わかったよ。アレルヤ、ただしここにいる時だけな?」

ジジィ達うるさいからよ。とハレルヤは笑ってくれた。

「うん!でも、本当に会いたかったよ!ハレルヤ!!」

「俺もだ・・・。ハレルヤ。」


二人の絆は固い。

これから先、悲惨な運命を辿る事を知らずにいた9歳の二人。
この豊かな国が、滅びの道を辿る事などま誰も知らない。









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