続・お膝でお眠り どうやら刹那は、このまま寝入ってしまったようだ。 よっぽど眠たかったのだろう。 「そんなに無理しなくても、刹那はきっと成長するのにね。」 刹那はまだ16歳だ。 男の子の成長期は遅い。 きっとコレからだろうに。 自分の膝の上で、規則正しい寝息が聞こえる。 これは暫くは起きないだろう。 仕方ないと、アレルヤはさっきまで読んでいた本をもう一度開く。 今日のプトレマイオス内は静かだった。 そのためか、アレルヤの読書もスムーズに進んで、思いのほか読破する時間が来てしまった。 「あ・・終わっちゃった。」 読み途中の本だっただけに、仕方ない。 時間を見ると、刹那と会ってから丁度二時間くらい経っている。 「・・・お昼ねみたいなモノだからすぐ起きると思うけど・・。」 刹那はまだ起きていない。 だからといって、今起すのも可哀想だ。 でも、これじゃアレルヤが身動きが出来ない。 膝枕をしてきたのが自分なだけに、もうどいてくれとも言えない。 「どうしようかな・・・。」 「アレルヤ!」 「ん?」 横から、アレルヤを呼ぶ声が聞こえた。 ロックオンだった。 そういえば、この狭いプトレマイオスの中、まだ刹那以外の人とまだ会ってなかった事に気付く。 「ロックオン。」 「やぁ、アレルヤ。読書か?」 「はい、でもさっき読み終わってしまって、これからどうしようかと・・。」 「それなら俺とランチでもどう?」 お昼まだだろ?とロックオンに言われて、まだ昼食をとってないことに気付く。 もうそんな時間だったのか・・。 食事に行くのはかまわないのだが・・・・ 「いいですね。でも、僕いま動けなくて・・・・。」 「え?」 アレルヤが、指で自分の膝を指した。 「刹那!!」 ロックオンはアレルヤが指をさすまで、刹那がいるとは気付いていなかったようだ。 ロックオンは眉を歪ませて刹那を見ている。 「ロックオン、そんな声だしたら刹那が起きちゃうよ。」 「どの位寝てるんだ?」 「えっと・・・二時間位かな?」 「そんなにか?!」 「ちょっとロックオン!」 アレルヤの膝になにか違和感があった。 刹那の頭が動いた。 どうやらロックオンの声で、刹那が起きてしまったようだ。 「あ・・・起きちゃった。」 「・・・ん。アレルヤ・・・とロックオン。」 「俺はついでかよ!」 ロックオンは、刹那にでこピンをする。 寝おきな刹那は、まだ思考がおいついてない。 「ゴメンね、刹那煩かったでしょ?」 「いや、大丈夫だ。ありがとう。よく眠れた。」 「そっかそれはよかった。」 「じゃ、アレルヤ俺と昼飯・・・」 「俺も行く。」 「そっか、じゃ三人で行こうか。」 刹那はロックオンを見上げた。 ロックオンは笑っているが、違う意味も込められているようにも見える。 (コイツ・・!!!) (そう簡単にアレルヤと二人っきりにさせない・・・) (膝枕してもらったからって調子にのるな!) (アンタじゃ、下心丸見えのオヤジになるからな) (!!!) さっきから目で会話をしている、ロックオンと刹那を不思議な目で見てるアレルヤ。 きっと男同士なにか、通じるものがあるのだろう。 アレルヤは、特になにも触れないようにした。 「アレルヤの隣は・・」 「いや、俺だ。」 今度は、食堂でどっちがアレルヤの隣に座るかもめている。 かれこれもう五分が過ぎていた。 いい大人が、席の一つや二つと刹那は文句を言うが、 どうやら、ロックオンは譲れないらしい。 「ハレルヤ、僕どうしたらいいと思う。」 『もう、無視して一人でくっちまえよ。』 「でも・・・・」 「アレルヤ、隣いいか?」 「あ、ティエリア。どうぞ。」 「「!!!」」 ロックオンと刹那が、どっちがと言い合っている中、 見事漁夫の利で、ティエリアが獲得した。 仲良くマイスター四人で昼食をとる中。 ロックオンと刹那はなんか悲しそうだった。 「なんで、二人はあんなに寂しそうなのか?」 『お前は知らなくていい。』 ----------------------END---------------------- 大人気ないロックオンが書きたかったんです(笑) アレルヤ総受けをかくのは楽しい事に気がついた。 アレルヤはみんなに愛されていたらいいと思うよ。 |
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