COLORS





赤に青、緑と水色に、灰色やちょっと珍しい琥珀色と白銀。
ルルーシュは並べられた色彩の前に、腕を組んで眉をひそめる。

「な・・・シャーリー・・・何色が一番いいか?」
「え?」

色とりどりのカラーコンタクト。
どれが一番いいかルルーシュは悩んでいた。

「う〜ん。ルルはやっぱり紫って感じするけど・・。」
「それじゃいけないから悩んでるんだ。」
「そっか・・・。」

「・・・それに大体何故俺がこんなこと・・。」
「仕方ないよ。会長が勝手に決めちゃったんだから。。」

それは数日前にさかのぼる。

女の子に人気の雑誌が、カップルで表紙を飾ろうという企画があった。
オーディション形式で、カップルのツーショットを送り、厳選な審査のうえ当選の結果がくる。
ミレイが勝手にルルーシュとシャーリーの写真を送っていたのだ。
その結果、美男美女の写真に、スタッフは満了一致で、ルルーシュとシャリーに決めたのだ。

ルルーシュははじめ辞退したが、スタッフからどうしてもと言われ、しまいにはシャーリーからも言われた。
シャーリーから言われてしまっては仕方ないと、ルルーシュは不満ではあったがうなずいた。

しかし、条件として少し容姿を変えること忘れずに。

色とりどりのカラーコンタクト。
紫の瞳は珍しく目立ちすぎる。瞳をまず隠すことにした。

緑はシャーリーと一緒だし。
青はありきたりだけど、黒髪と映えるだろう。
赤はギアスと同じ色。赤と黒のコントライトは目立ちすぎる。
琥珀はC.C.とおそろい・・・これだけは嫌だ。
思いっきりひねって、日本人の黒髪、黒い瞳にしてるか?いや、それじゃブーイングが来る。
オッドアイなんてもっての他だ!

「ね、ルル。」
「ん?」

シャーリーは一色のコンタクトをルルーシュに出した。

「私、この色がいいな・・。」

リャーリーが差し出したのは、灰色の瞳。
ロシア人に多く見られる色だった。

「灰色か?」
「うん、見方によってはシルバーに見えるらしいの。綺麗だと思うよ?」

黒にシルバーとはイメージ的にも悪くない。
自分が考えたところで、決まるわけがない。
ルルーシュは、シャーリーの好みの色にすることにした。




「似合うか?」
「うわ!!」

「な・・・なんだよ?」

「すごい!!スゴイよルルすっごく似合う。」

「ありがとう。じゃぁ、この色にする。」




撮影当日、ルルーシュは髪型も少し変えて、シャーリーとスタジオに入った。
変装もかなりの出来で、スタッフからの合意を得ることが出来た。

滞りなく撮影を終えて、ルルーシュとシャーリーは記念にその表紙を飾る写真をもらった。
自分でいうのもなんだが、かなりよく出来たと思う。
シャーリーも、写真を見て喜んでいた。

「このルルかっこいいね!」
「そうかい?シャーリーも可愛く撮れてるよ。」



発売当日、ルルーシュとシャーリーが表紙を飾った雑誌は、二人のあまりのハマりさに当日で完売となった。
出版社も再販に追われることとなに、二人にまたモデルを頼みたいと言う声が出てきたが、ルルーシュが断固として断った。


「ルル、どうしてモデル断っちゃったの?」
「シャーリーはイヤイヤだったか?」

「いや・・別にそういったものは憧れだけど・・。」
「俺は自分がなるより、シャーリーが他の人に見られるのがイヤだな・・。」
「え・・・・?!」


ルルーシュは変なところで正直だ。
時々本気で言ってるのかと疑いたくなる。

「ありがとう。それを思うなら私も同じ、私もルルを独り占めしていたい。」

それは改めて気付いた二人のささやかな独占欲・・。





-----------------------------------END-----------------------------------

本編じゃそういった目立つ事は絶対にやらないだろうな・・・
モデルなルルさんが見たかったからやってみました。
ルルはやっぱり紫の瞳が一番似合うと思う。




BACK