切なさの行方 19 、、、想いはとどまることを知らずにドンドン膨れ上がっている。 サクラ自身それがわかる。 次の日の任務もサクラは以外に冷静だった。 夜行く そのほうがいい 人気のいないことを彼は望んでいるのだ。 今日の任務は草むしり 黙々と草をとり続けるだけだったから顔を見られずにすむし、、。 でも、サクラはサスケの視線が痛かった。 昨日あんな別れ方をしたからサスケ自身も納得がいっていない。 その視線を無視してサクラは顔を合わせないように草をむしった。 それは休憩のことだった。 「おい、サクラ」 「なに?」 「何で無視するんだ?」 顔をあわせないのが帰ってマイナスになっていた。 「そんなこと無いよ。」 「、、、、。」 サスケはイラつきが収まらないそれと同時に不安が広がるような感覚が襲ってくる。 「おーい!!サクラちゃんサスケ!カカシ先生が呼んでるってばよ」 向こうでナルトが二人を呼んでいた。 「ナルトが呼んでる。いこうサスケ君。」 行こうとしたサクラの手をサスケはつかんだ。 「サクラ!!」 「えっ?」 「お前は、、、お前は、、どこにも行ったりしないよな?」 一瞬耳を疑った。 心の中が見透かされているような言葉、、。 「何を突然、、。」 「、、なあ、、どこにも行ったりしないよな、、」 その声は弱弱しかった。 サクラはサスケにどう返答していいかわからなかった。 ただいえることは、、 「変なサスケ君、、どうしたの?」 平然を装ってごまかすだけ、、、、、 サクラはナルトとカカシのところへ先に行ってしまった。 「、、、俺なにいってるんだか、、」 本当は一瞬サクラが消えそうに見えた。 現実になりそうで怖かった。 午後だっていつもと変わりない 普通で、、それでよかった。 こんなにも冷静でいられるのはきっともう心が決心してしまったからだ。 きっと、動こうとしない。 ナルト達を見てると罪悪感が沸き起こる。 自分でもわかってるのだ。 今日でさよならなんだと、、、。 サクラは心の中で“さよなら”と三人にささやいた。 そして、任務が終わったあともう一度囁いた。 「額あては、、いらないよね、、。」 夜は驚くほど静かだった。 人一人いなくて、、まるでサクラがこれから何をしに行くのか解るように 森も何の気配も無かった。 人はおろか動物達の気配さえ、、、、、 もうすぐ最奥へと到達する。 ガサッ 抜けたところに泉があった。 その目の前に 「サクラ、、、。」 イタチと鬼鮫がいた。 「じゃあ、、私は先に行ってますね。」 鬼鮫はサクラが現れると同時に姿を消した。 イタチはかぶっていた笠をとった。 「正直言って、、こないかと思っていた。思い出したのか?」 「うん、、、」 「私、、、、、わた、、」 サクラは静かに語り始めた、、 「私、、、、木の葉の里が好き自分の生まれ育ったところだし、、家族もいる、友達もいる 好きな人もいる、、、。」 イタチは黙ってサクラの話を聞き続ける。 「私は、、、サスケ君が好き、、、でも、、、でも、、」 サクラの瞳から自然と涙が出てくる。 「私は、、、わたし、、、、イタチさ、、、も、、イタチさんが、、、好きです、、。」 ぼろぼろと涙が止まらない。 「私は、、どうしたら良いですか?今だって、、ただ、、会いに、、、」 イタチはサクラを力いっぱい抱きしめた。 「イタチさ、、、」 イタチはサクラの頬にそっと口付ける 「、、、、。」 サクラは黙ってイタチを見つめた。 「お前には、、危険な目に合わせたくない、、、だから強制はしない一緒に来るか?」 暫く沈黙が続く、、 しかし先に破ったのはサクラだった。 少しうなずいて笑った。 結局、イタチは何一つ確かなことを言ってくれない でももう解っている コレが精一杯のイタチの優しさだということを、、。 サクラはイタチを手をとった 「私、、、イタチさんと一緒に生きたい、、。」 自然と言葉が出た。 コレは錯覚さも知れない それでもいい 胸のうちに秘める痛みとイタチの本当の本音を聞きたい 二人の胸によぎる切なさの行方を確かめるまで、、 ---------------END--------------- 終わりました。 思えば、、今年の2月に思い浮かんでコレを公開する場が欲しかった。 HPを作ったきっかけはこの「切なさの行方」です。 大まかな設定してプロット、、最初は漫画でしたがまとまりがつかなく 小説でいろいろと加筆修正 この作品は一応ここで終り この後は考えてません ここまで読んでくださった皆様ありがとうございました。 励ましのお言葉ありがとうございます。 次回作も頑張ります。 |
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