交錯する刃と想い






正直いってギンとは戦いたくないと思った。

ひょうひょうとしている顔、何を考えているのか分からない。
そう、長年一緒になた乱菊さえも、ギンの事はよく分からないでいる。

何を目的で輪を乱すのか?
わざと敵意を示すようなものの言い方と態度。

一度神鎗を日番谷に向けて放った。
上手くよけたがその先に雛森がいる。

このままでは、雛森に・・・と思ったときには体が動いていた。
さすが隊長レベルだ。
太刀筋の重みが違う。
自分の斬魄刀にヒビが入るほどだ。



ここからは自分が相手をします。



そんな事いいながら怖かった。
何を考えているの?
なんでそんなことするの?


ギンはすぐどこかえ行ってしまうけど、帰って来てくれた。
無表情で、おちょくられた事も、秘密主義なところもあったけど、仲良くやってきたと思う。
そう思ったのは乱菊の思い過ごしだったのだろうか?


殺意に塗り染められた刀は、冷たく乱菊の心に突き刺さった。

違う。
あれは乱菊の知っているギンではなかった。

一体いつから?

いつからああなってしまったの?
護廷十三隊に入ってから、ずっと遠い存在に見えてきた彼を見失うまいとはいつくばっていたのに・・・。


精一杯カッコつけて、気のないフリして、それでもずっと追って・・・


”もし、あの時・・・・ねぇ、ギン
 私と貴方が本当に戦っていたら、どうなっていたかしら?

 私は本気で戦えたかしら?
 貴方は私のこと、日番谷隊長みたいに本気で殺しに来る?”


あの冷たい笑みが消えない


ずっと見ていたつもりよ。


”私はきっと本気で戦っているつもりで、きっと貴方を殺せないわ。
 でも・・・貴方はきっと

 私を殺すでしょうね。

 そのとても綺麗な冷たい刀で・・・・まっすぐ・・・私の体を突き刺していくのね”

”そうね、死ぬのなら・・・貴方に殺され、貴方の腕の中で死にたいわ。
 
 そして、アンタのこと・・・・・・・・・っていってやるんだから。

 そしたらギン・・・貴方はどんな顔するかしら?

 思考は乙女じゃないから、別に期待はしないわ。困った顔するでしょうね。”




向こうにギンが見える。
表情は見えないけど、乱菊には分かる。
きっと何も感情をあらわにしていない。

ソレがギン。
乱菊の知っている市丸ギン。


ね?ギンどうして斬魄刀をこっちへ向けるの?
私・・・何かしたかしら?

あぁ・・・そうか、私たち今は敵同士だったけ・・・
でもいいわ、あんたに殺されてあげる。

早く”射殺せ神鎗”って言いなさいよ。
そうしたら、私の体は綺麗な赤い血をだして染まっていくの。


そして、アンタの腕の中で息を引き取りたい。

近くで、動揺したかを見てやりたい。
ざまぁみろって・・・



あぁ・・そうだ、言わなきゃいけないこと残ってた。


”ギン・・・・・・・・・・・・、・・・・よ。”



もうコレで思い残すことはないわ。
満足よ。
でも、どうして?
なんで?
雨が降るの?

コレは本当に雨なの?




あ、雨じゃないのね。
ギン・・・貴方が泣いてるのね。

意外ね。
アンタにも感情ってモノがあるのね。
私が死んで、そんなに悲しいの?
私も悲しいわ。貴方にもう会えなくなるのが、見えなくなってしまうのが・・・・

でも、もういいわ。何もかもが遅いのだから・・・
最後の貴方のいっぱいの感情表現が見れてよかったわ。


ね・・・ギン・・・・・だから・・・・なかないで・・・・

何で泣いてるのかは分からないけど・・・・これは・・・・

この涙は私期待して・・・いいの?



・・・・ギン・・・・・・・・好きよ・・・・・・・・・・。












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書いていくうちに乱菊さん死にネタになってしまったよ。
しかも、なんか無茶苦茶な展開で(汗)
ちゃんとした話が思い浮かぶのはいつになるのでしょう←遠い目


乱菊視点ばっかり
今度はギン視点の話も、書いて見たいです。

あの二人ホントに戦闘になったらお互い、戦えないんじゃないかなと思います。
乱菊はためらって、ギンは手加減すると思う。

でも、最後の勝つのはギンだと思う。
神鎗で一刺しで・・・←酷い
この二人が戦うことが起こらなければよいのですが・・・
二人には幸せになって欲しいです。
このままじゃ、ギンか乱菊どっちか死ぬよね。
一番の幸薄カップリングだと思う。





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