「サクラちゃん!!この前はご飯美味しかったてばよ!」
「あら、ありがとうまた。食べたくなったらいつでも言ってね」
こいつら一体何を言っているんだ?


些細なこと


事のきっかけはこの日の夕方だった

「えーと、、、後は果物っと!!」
サクラは母親にお使いを頼まれていた
殆どが買い終り、残るはフルーツだけとなる

「確かこの近くに果物が美味しい店があったような、、、」


「サクラちゃん!!」

後ろから声が聞こえた後ろを振り返ってみると
「ナルト!!」
「へへ、偶然だってばよサクラちゃん」
「ホント、偶然ね。そういえば何してるの?こんなところで、、」
「食料調達だってばよ」
ナルトは、ビニール袋の中にあるたくさんのカップラーメンを見せた
いつもいつもラーメンばかりでよく飽きないなとサクラは思った
「あんたいつもいつもラーメンばかりねたまには他のもの食べたらどうなの?」
「俺ってば料理できないしラーメンが一番好きなんだってばよ!」
「!」


料理できない


そういえば、ナルトは一人暮らしだ物心ついたときから
不器用だからろくにものを作れないし、、甘えられる人もいない
サクラは軽はずみな一言を言ってしまったことを反省した

「ねえ、ナルト」
「何だってばよサクラちゃん?」
「今日は無理だけど、、、明日あんたにご飯つくりに行ってあげるわよ」
「ホントに??」
「うん。だから出されたものは、残さず食べなさいよ」
「わかってたよ!!」





次の日、サクラは約束どうりナルトの家に行ってご飯を作りにいった
ハンバーグに生野菜のサラダ、コンソメスープ
最近、料理を母親から習っていて腕を誰かに見せたかったのだ
サスケに言おうとしたが冷たく断られるのがめに見えていたので遠慮していた
丁度いい時にナルトに会ったわけである

「サクラちゃんなんか嬉しそうだね」
「うん!!上手く出来たんだ!!」
「ホントだ!凄い上手そうだってばよ」
早速二人はテーブルに座ってご飯を食べ始めた


「おいひーーー」
「ナルト食べながらしゃべっちゃいけないのよ!」
「ふぉうなの?」
「そうなの!」


二人の楽しいディナータイムはあっという間に過ぎていった




「サクラちゃん!!この前はご飯美味しかったてばよ!」
「あら、ありがとう。また食べたくなったらいつでも言ってね」

(こいつら一体何を言っているんだ?)

次の日の任務の朝、ナルトはサクラにお礼を言った
横で聞いていたサスケには何がなんなのか分からなかった
ただ分かることは、なんかムカつくことだけだった
ナルトがニヤついた顔でサスケにつっかかってきた
「いいだろう?サスケ!!俺ってば昨日サクラちゃんにご飯作って貰ったんだってばよ」
(ナルト!!それをサスケ君に、、、!!)
サクラはそのことをサスケに知られて欲しくなかった
「フン、別にお前が何も出来ないからだろ、、、、俺には関係ない」
サスケはそっぽ向いてナルトから離れていった


俺には関係ない、、、サクラはこの言葉に少し胸が痛くなった
サスケ君の言うことは正しい、、けど、、なんか気まずかった


しかし、言葉とは裏腹にサスケは気分が悪かった
ナルトとサクラが楽しそうに話してるのを見ててなんか違和感を覚えて
二人の会話を聞いたら胸がムカついてきた






任務の時もその後もそのイライラはおさまらなかった






「オイ、サクラちょっといいか?」
「え?」

解散後、サスケはサクラの腕を掴み無理やり引っ張っていった
「ちょっと、、サスケ君痛い!」



サスケはサクラの腕を乱暴に放した
「きゃ!!」
「お前一体なんなんだよ!」
サスケはいきなりサクラに怒鳴りだした


「何でナルトに、、、、」
「ナルトに?」
その後のサスケの言葉が出なかった
「だからその、、さっきの会話が、、、」
サクラは、朝のナルトとの会話を思い出したサスケも聞いていて関係ないといっていたが

「ナルトいつもラーメンばかりだからたまにはね、、」
サクラは優しく微笑んで説明した
「そうだったのか、、」
その微笑みはナルトに向けられていたが、、、、、

いつもそうだ自分には、可愛いとかとびっきりとかいう形容詞がくるような笑顔しか見たことないが
ナルトに向けられる笑顔はちょっと違う、、
優しく何か包み込むような微笑って感じなのだ


それを見てるといつも自分でも驚くほど嫌な気持ちになる
コレは一体なんなのだろう?






「サスケ君はやっぱりこういうの嫌いだよね?」
「えっ?」
「さっき言ってたもんね俺には関係ないって、、」

サスケはさっき言った一言を凄く後悔した
でもその後、何で後悔したのか分からない


「サスケ君はちゃんと何でも出来るから平気だよね?」
サクラは、弱弱しく笑う



「サクラチャーん!!今日もまた作って欲しいってばよー!!」
ナルトがサクラを呼ぶ
「あっ、ごめんサスケ君ナルト呼んでるからごめんね、、」
サクラはナルトの元へ走っていった
「、、サクラ!、、」

サスケの叫びは届かない



「なんなんだよ、、、くそ!!」

なんかイライラする
ムカつく
気分が悪い
苦しい


サスケはまだ知らないこの感情



人はこの感情を“嫉妬”という




サスケがこの感情に気付くのは、、、
そう遠くないはず、、、


---------------END---------------


相互記念I.K様に捧げます
こんなもの捧げてどうすんだ自分!!
書きたかったのは嫉妬してその感情に気付かないサスケ
サスケの苦悩は続きます(笑)

どうか貰ってやってください
失礼たしました

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