この恋を君に捧ぐ 18 そうと決まればと、椿は次の休日の為にと車やお店の手配をとる。 リムジンでは目立つからベンツ辺りでいいだろう。色も一般的な黒である。 次にお店、貸しきりにしてくれるところを手配。 「やはりルルーシュ様にはドレスがいいですかね。 私個人としましては、着物も見てみたいですが・・・流石に無理がありませね。」 まだ、ブリタニアの皇女が日本の着物を来て民衆の前に立つのには時期が早い。 「休みが楽しみですね。」 「俺の意見も少しは聞き入れてよ。」 そうして当日、スザクと椿、ルルーシュは予約をいれた見せにはいる。 担当者に案内されれば色とりどりのドレスが見える。 「この中から選んでいいのか?」 今回はサイズなどを測られなくて済みそうだと内心ホッとしたが椿はオーダーすると言った。 「椿さん。デザイン決まってないじゃないですか、、。」 「この日の為に短い期間でしたが、デザイナーにいくつか案をだしてもらってるの。」 バッグから数点のデザイン画がでてきた。最後にルルーシュに選んで貰うつもりらしい。 「さ、殿下どれにしますか?」 「俺、これがいい。」 スザクが指を指したのは桜色のフリルがたくさんついたドレスだ。 「ピンクはユフィのものだからな。これは一着作ってユフィに送ってくれ。私はこのデザインの黒色でいい。」 「え〜。それじゃいつもと変わりないじゃん。」 スザクはいつもと違うドレスがいいらしい。 確かにルルーシュの持っている服はモノトーンが多い。明るい色は白くらいしかもっていなかった。 「それならルルーシュ様、この色はどうですか?お持ちになっている浴衣と同じ色ですよ。」 椿が勧めたのは薄い藤色に上品な黒のレースがあしらわれているカクテル風ドレスだ。 「さすが椿さん!」 どうやらスザクも大絶賛のようだ。 ルルーシュも椿が勧めるならと、この薄い藤色のドレスを決めた。 担当者はすぐにルルーシュを別室に連れていく。寸法をはかるのだ。 椿も着いていき、スザクはお留守番。 控え室でお茶を出されたので、大人しく待っていることにした。 「兄上。」 「やあ、コーネリアどうしたんだい?」 ブリタニアでは珍しくコーネリアが本国へ戻ってきていた。 今度の会談を聞きつけてきたのだろう。 「日本に行くと聞きました。なんなのですか?あれは?」 コーネリアが聞きたいのは、ニュースでやっていたことだ。 普通にシュナイゼルと枢木首相の会談からまだしも、 今回ルルーシュとスザクも出席と報道されていた。 「最近では中華辺りで不穏な動きが目立ちます。」 「それは私も気になってはいたんだ。」 今回の件に関しては、表沙汰にする必要はなかったのだ。 しかし、民衆のルルーシュの様子が気になるのもまた事実。 「困っているんだ。ルルーシュはマリアンヌ后妃の子供だからね。」 「その点は・・・・。」 支持の高かった后妃の娘ともあれば、無論どうしているのか民衆は気になって仕方が無い。 ブリタニア国民は、ルルーシュが日本へ行ってから何も情報が無い、もとより マリアンヌが死んでしまってから、塞ぎ込んでいるルルーシュが心配なのだ。 「一度だけだよ。元気良く笑顔でテレビに向かって手を振る。 各国の国の代表がそうして健在振りをアピールするんだ。それだけ。」 「私はもう一度中華の動きの様子をみます。」 「頼んだよ、コーネリア。今回の一件でもしかしたら・・・。」 「動き出してくるでしょうね。」 コーネリアとシュナイゼルは不安を隠せないでいた。 予定の五日前日前、仕立て屋からドレスの入荷の連絡が来た。 急いで試着をるす。 「まあ、ステキですよ!ルルーシュ様。」 「・・・・。」 「そ・・・そうか?」 いつも黒いワンピースや喪服みたいなものしか着た試がないから 素直にステキと言われるのが少し恥かしいルルーシュ。 「・・・・・・。」 「何です?スザクさん、黙ってしまって!」 「・・・あ・・えっと・・・。」 スザクは椿に声をかけられてハっとした。 どうやら放心状態だったらしい。 「全く、こういうときは綺麗とか言って褒めるところですよ! あ、もしかしてスザクさん惚れ直したんですか?」 「な・・・別に・・。でも、綺麗だよ。ルルーシュ。」 「・・・ありがとう。スザク。」 ぶっきらぼうな口調だったかが、素直に喜べた。 「殿下、サイズはいかがですか?」 「大丈夫だ。丁度いい。」 「それはよかった。ちょうどそちらに合いそうなアクセリーもご用意しています。」 持ってきた見本はどれもとても豪華な宝石だった。 ルルーシュの瞳の色と、ドレスに映えそうな綺麗なアメジスト。 「いいわね、このアメジストルルーシュ様にピッタリだわ。 でも、このサファイアのデザインも捨てがたいわね。」 椿はノリノリでルルーシュにとアクサセリーを選んでいた。 「私は・・・そうだな。コレがいいな。」 手に取ったのは藤の花の形をした髪飾りだった。 花の中心に細かいアメジストとダイヤがちりばめられている。 「それではネックレスは私が決めていいですか?」 「いや、椿さん。ネックレスはもう決めてあるんだ。」 ルルーシュはもう片方の手に黒いリボンを握っている。 それはいつもルルーシュが髪につけたり、首に巻いたりしているものだった。 「兄上や、姉上の招待パーティーにはネックレスはいつもこうしていた。」 ルルーシュは手際よくリボンを首に巻きつけていく。 「これでいいだろ?」 「・・・う〜ん、このネックレスもいいけど、ルルーシュ様がそうおっしゃるなら!」 それはそれで可愛いし、ルルーシュ様のお気に入りなら仕方ないわね。 椿はルルーシュの意見を取り入れることにした。 でも、せっかくだからブレスレットもつけることになった。 そのあと靴を選べば、当日のコーディネートは完成だ。 シュナイゼル殿下お一人と枢木首相とでの予定でしたが、 コーネリア皇女殿下も一緒に出席される事が決まりました。 その日は、枢木首相の嫡子スザク様とルルーシュ皇女殿下も出席予定と言われています。』 〜〜〜〜〜 プツンとテレビを消した。 『どうした?』 『コーネリアも出席すると報道したぞ。』 『行動を読まれているみたいだな。』 『だが、ブリアニア皇族最強の武人コーネリアでも我々を止める事はできない。』 『そろそろ日本へ飛ぶぞ。』 テーブルの上に置かれた一枚の写真。 それはルルーシュの写真だった。 『俺達はブリタニアと、日本の間で戦争を引き起こさせなくちゃならねーんだからな。』 『分かってるって。』 がたんと、ナイフを写真の上に刺した。 ルルーシュの写真の上だった。 『この皇女が日本で死んだとなれば・・・流石のブリタニアも黙っちゃいないだろうからな。』 どこかで一つ、闇が動き出した。 |
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