狂わされた歯車    9



次の日の任務にはサクラの姿が見受けられた。
完全復活とまではいかなかったが、これ以上皆に迷惑をかけたくないので出てきた。

通常通りに起きて、いつもの約束の時間に来るように・・・


七班がくる順番は、サスケ、サクラ、ナルト、カカシの順番である。
15分前にサスケ、10分前にサクラ、時間丁度にナルト、何時間かカカシが来る。


しかし、サクラは忘れていた。
ナルトがくるまで10分間サスケと二人でいることになることを・・・・






集合場所にはもうサスケがいた。
今更何をするのか・・・・

「おはよう・・・」


其の言葉を残してサクラは黙った。
今までなら、其の後に色々な会話があったのだ。
サスケはほとんど聞き流しにしていたのだが・・・・



「サクラ・・・お前まだだ休んでなくて平気なのかよ?」

珍しくサスケの方から話しかけてきた。
一応黒幕のしてのサスケも一応は心配しているのだろう。
こんな優しい言葉を投げかけられたのは初めてだった。

「うん・・・皆に心配かけちゃってゴメンね・・・」


サクラはサスケに目を合わせることなく返事を返した。


正直言って怖かった。
堪らなくサスケが怖い・・・・・


(ナルト・・・早く来て・・・)



集合時間を一、二分過ぎた頃ようやくナルトが来た。

「おっはようサクラちゃん!!」
「うん、ナルトおはよう。」
サクラはナルトの隣に移った。
サスケは其の光景を見て不思議に思った。

(サクラのヤツ・・・なんでナルトと並んでるんだ?)

3日前なら自分のとこに寄り付いてきたサクラがナルトによっている。
それにサクラはサスケに怯えているようにも見えた。

「・・・・」
なんとなくサスケはムカついた。

まあ、自分に寄り付かなくなってせいせいしている気持ちの方が強かったが・・・・・


それなら、別にかまわない。
其のほうが好都合だ・・・





数時間送れてカカシがきて任務に入った。
任務は相変わらずのDランクだったがやはり、サクラはナルトにくっついていた。
今までのサクラの態度が変わってカカシも驚いていた。












「おい!サクラ。」
「・・・・何?」


サスケはナルトのいない隙にサクラに言い寄ってきた。


「何なんだ?お前の其の態度?」
「・・・・別に普通だよ・・・。」


サスケはサクラにわからないようにニヤっと笑った。


「だったら、少しの時間付き合えよ。」
「・・・!!!・・・・」

サスケからこんな誘いがあるなんてびっくりした。
今までさっさと帰ってしまうのが今になってこんなことが起きている。
サスケが何を考えているのかサクラには全くわからなかった。
今更・・・今になってこんな仕打ちはない。

サクラはきっとサスケは自分をからかって面白がってるんだと推測し、ナルトのところへ行こうとした。

「ごめん、サスケ君私・・・ナルトと帰る約束・・・」
「逃がさないといったら?」
「え・・・・」


目の前が暗くなった。










「あれ?サクラちゃん??どこいちゃったんだ?」

ナルトはサクラのいたところに戻ってきたが、サクラの姿がどこにも見当たらなかった。

「ああ、ナルト、サクラならさっきサスケとどっかいったぞ?っというよりなんだな〜半強制的にサスケが連れ出した様子だったけど?」
「!!!!」

ナルトは嫌な予感がした。

「ねえ・・・サスケ君何なの?急に・・・」
サスケはさっきから一向に何も話さない。
それどころか、腕をつかまれ今でも強く握り締められている。


「・・・・・」


「ねえ、サスケ君!!私・・・その・・」
サクラは震えだした。
何なのかわからないが、自分の身になにか危険なことが起こるのだけは感じる・・・・


「なあ・・・お前・・・・俺のこと好きだったよな・・・。」
「え・・・・・・・」


「だったらさ・・・俺のすることなんだって受け入れられるよな・・・?」
「!!!」

考える暇もなくサスケはサクラの服を掴みひっぺ換えした。

「きゃああぁぁ!!」
露わになった肌を隠そうとしたが瞬時に腕をつかまれ押し倒された。
「お前、俺のこと好きなんだよな?だったらいいよな・・」
「いや・・・」



抵抗もむなしく見る見るうちに肌は顔をのぞいていく。
まだ、それには痕がまばらに残っている。
「なんだよ。これ?こんなのつけられて嫌ではないだろ?」
乱暴に乳房を掴まれた。
「やあ!!」

”あの時”と同じだ・・・

嫌な笑い
乱暴な扱い
無力な自分・・



全てがあの時と重なる・・・


「やめて・・」

サスケはなおも手を下へなぞっていく
「やだ・・・」
陰毛をなでて更にすすむ・・・
「うう・・」
腰をしっまりつかまれ身動きが出来ない。
肌にはまた新しい紅い痕が付いてく・・・

まだしっかりと濡れていないそこに指を入れ始めた。

「いやああ!!」

ハッキリと思い出される。
全く同じの感覚にサクラは狂いそうになる。
「馬鹿、大きな声出すんじゃねえよ!誰か着ちまう!!」


「ナルト!!ナルトォ!!!!!!」
「うるせえ!!」
「!!!!!」


サスケがサクラの頬を平手打ちをし、口を覆った。


「んん!!うんんん!!!」



「大人しくしてろよ。」
”大人しくしてれば悪いようにはしないからさあ・・・”



「!!!!んん〜!!!バブボォ〜!!」


サスケは自身を取り出し無理やりサクラへと押し入れた。


「んんん〜!!!・・・・!!!!!!!!」


























「サクラちゃんどこ行ったの?サクラちゃ〜ん!!」
あれからナルトはサクラを探し回ってた。


丁度向こうに人影が見た。二人いる。
ナルトはそちらへと足を進めた。





「!!!!!!」


見た瞬間ナルトは言葉を失った。
そこにいたのはサスケとサクラ
平然としているサスケと、服が破れ気を失っているサクラ

「サスケェ!!どうゆことだ!!」
ナルトがサスケの服を掴む。

「・・・別に・・・どうだっていいだろ?サクラは俺のことが好きなんだからな。」
「ちげえよ!!サクラちゃん!!」

ナルトは急いでサクラの元へと駆け寄り、自分の上着をサクラに着せた。
「・・・・ナル・・・ト・・」
「サクラちゃん!!」

「あ・・・いや・・・」
「??」
「いやぁぁぁぁぁ!!!」

急にサクラは両手で頭を抱え叫びだした。
「サクラちゃん?!」
「だめ!!やだあ!!やめて!!」

「サスケ・・・サクラちゃんに何をしたんだってばよ・・・」

「別に・・こいつなんか売春デモしてるのかと思って、ヤッただけだ。ビデオでみたし・・」
「!!!」
じゃぁ・・・・サスケが仕組んだものではなかったのだ。
そして運悪く、あの時の・・・たった1本のみ・・サスケにわたっていたのだ。

「違う!!あれはちがう!!あれはお前が!」
「別にそんなのどうでもいい。サクラはもうどうでもいい。」
「テメェ!!」
「サクラ大丈夫なのかよ?さっきから狂ったようにわめいてるけど・・・じゃあな後はよろしく頼むぜ、色男君。」



「やめ・・ナルト私・・・私もう・・・・」
サクラは狂ったように泣きじゃくり初めた。
涙がいっこうに止まらない。


「大丈夫だよサクラちゃん・・・」
ナルトがサクラをキツク抱き締めた。

「俺はサクラちゃんが好きだから・・・どんなことが合っても・・・」
「ナルト・・」


サクラはナルトにつられてしがみついてきた。
「・・・お願い・・・私・・もう、ナルトしか・・・」
「わかってるってばよサクラちゃん・・」
「・・あたし・・・もう見捨てられたら・・」
「サクラちゃん疲れてるみたいだから、少し眠ったほうがいいよ・・」
「う・・・ん・・・・」





誤解が誤解を呼んだ。
サスケが仕組んだことでもなかった。
不幸の偶然が重なっただけだったのだ。

その重圧が・・全てサクラにきてしまっただけ・・・

このやりきれない気持ちは一体どこへ?



ナルトはサクラが好きだった
サクラはサスケが好きだった
サスケは恋愛に興味無かった


サスケは恋愛に興味なかった
サクラは壊れてしまった
ナルトはサクラを手に入れた



何も知らなかった時から歯車はとっくに壊れはじめていた。
気づかないまま・・・直すことの出来ないところまで行き着いてしまった。


こんな展開を望んだわけじゃない



でも、もう後戻りは出来ないのだ。



彼らは狂った歯車とともに生きていかなければいけないのだから・・・・












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やっと終わった。
これはじめたの3月・2月ぐらいでずっと伸ばし伸ばしにしてました。
話の初めと終わりは考えていたのですが、中をどうするか悩みました。
いのを登場させるのは当初から決めていました。
この話のために裏があるようなもんだな・・・

実はこれ、サイト開設前から考えていた裏ものバットエンドでして・・・
いきなり裏の作品がこれもどうかと思い、延期してました。
ですが、のばしのばしにしてすみません。
しかし、最終回だけ異様に長い・・・

どうしても9回で終わらせたかったんです。
”苦”という意味合いを作品に込めたかったので・・・←懲りすぎ


さーて次の連載はどうしようか・・・←懲りない人
暫く裏は短編で描きたいな・・・




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