DOLL   1




「ほらぁ!さっさと足開けよ!」
「抵抗したって無駄だぜ。力は俺達のほうがあるからな。」
「へぇ〜いい肌してるな。」



纏わりつく視線
絡みつく手


気持ち悪い
きもちわるい
キモチワルイ


いつものように、ククールは組み敷かれ自分のことなどお構いなしに揺さぶられる。

修道院内、シスターはいるが騎士団の宿舎は男しかいない
自然と男同士で性欲処理を済ませてしまう。
そういった”女役”とされてしまう標的は、見目麗しき男が殆んどだ。


あまり小さすぎる子供にはしないが、ある一定の年齢を過ぎるとそれはやってくる。



初めは痛いなんてものではなかった。
ただ受け入れる機能でもないところに、無理やり押し入れられるのだから・・・・
痛くて、苦しくて、何度も泣いた。
血が出ても止めてくれなかった。



でも、今はそんな気持ちももうない。



慣れてしまった体は今では苦痛以外の感覚を持ってくる。
普通なら、体もしっかりしてきて背も伸び、成人へと成長すれば自然とそういったこともなくなるのだ。
が、ククールの場合はそうなることは無かった。



青年へ成長しても体は細く華奢だった。
肌も白く滑らで肌理が細かい。
伸ばしている白銀の髪の毛はいつも艶やかで
男に抱かれ続け異様な色気を漂わせている。
それが悪循環となって、ククールを追い込んでいる。











「うう・・・あ・・・・」

「こいつスッゲェ、いいぞ。」

「や・・・だ・・」

「イヤだ?気持ちよさそうだぜ?体はよ。」

「ぁ・・・・ん・・・」


”奉仕”だと言われ続け耐えてきた。
いつも何人もの男の相手をする。
楽しそうに男たちはククールを容赦なく嬲る。

体中に痕があり、あざもある。
手で弄られ
抗ってもビクともしない力
弱肉強食のようなこの組織に、ククールはなす術もなく男たちのいいように使われる。









騎士団たるもの禁欲だ。








禁欲って何?









何一つ守ってやしない。



欲の塊だ。




酒場には行くし

寄付金でボロ儲けだし

女の代わりの犯る相手だっている。


人間を駄目にする三禁とはいったものだ。












「次俺だぜ。」

順番に男たちが飽きもせず中に入ってくる。
「俺は・・こっちでやってもらおうかな。」

「うぐ!!」
「へへ・・ちゃんと隅々までしゃぶれよ!」
叫ぶことも出来ずに、抵抗も出来ずにひたすら早く終わるように願った。
初めは数人でも、後から増えてくる。
中にはククールを見て興奮し、自分でさすり精液をククールかける者だっている始末。


「ウ・・んん・・」

後ろからは卑猥な音が聞こえ
前を見れば露骨なものが至近距離にある。


ちゃんとしないと終わらない
口の中のものを早く取り出したい
何で?こんなことしなくてはいけないのか?


「んん!!」
口内に青臭い臭いが広がる。
「ゴホッゴホッ!!」
「白けるな〜。飲めよ。」
そんな事言われても無理なものは無理だ。


「次俺だぜ。」
次から次へと続く狂宴


深夜まで続き
ククールが気絶してもなお続いた。




















ブラックアウトしたあと目が覚めた。
体は白い液まみれ

新しい痕もついていた

しんどい体を無理して起き上がり移動した。
まだ夜明け前


後始末をして少しでも多く体を休ませたい。


「・・ち・・くしょ・・」


ヨロヨロとした足取りで拷問部屋を後にした。








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