隣人は密かに笑う。 3 「く・・・!!」 力勝負ではルルーシュの方が不利だ。 「放せ!!」 縛られている分体力を余計消耗する。 男はルルーシュの腹に指でなぞる事を終えると、ルルーシュのパジャマのボタンをはずして行く。 全部のボタンをはずし終えると、今度は下のズボンを脱がされそうになる。 「ひ!!」 足をばたつかせて暴れるが、見えないため意味が無い。 これではこの前のように足を掴まれて終わりだ。 少しは抵抗の足しになったのかは知れないが、結局は膝を開かされた。 荒い息が聞こえる。 男が興奮しているのが分かる。 ルルーシュは背筋が凍った。 本当に危機を感じたからだ。 男の指はルルーシュの秘部へと侵入する。 「や・・やめろ・・!!」 ルルーシュの拒否の言葉も素通りし、指は奥へと進んでいく。 「い・・!!」 潤滑油もないままの行為は自殺行為だ。 男は知らないのか、それとも痛めつける事を楽しんでいるのか 苦痛な声を上げてもやめる事は無かった。 指の動きはそれほど粗暴ではない。 「はぁ。・・く・・は・・。」 むしろねっとりとしていて、相手を快楽のそこに引き込もうとしている動きだ。 相手はこういった事に慣れている。 「く・・う・・。」 ルルーシュの神経が麻痺しそうだった。 感覚が犯されて行くような感じ。 一瞬でも気を抜いたら引きずり込まれる・・・・。 ピタと男の指の動きが止まった。 中から引き抜かれると、下半身が疼いた。 ルルーシュは呼吸を整えることに必死で、男の次の行動を気にする余裕が無かった。 せめて目隠しさえ取れたらと思ったが、無理な事は考えないでおこう。 神経を逆撫でしても、もっと酷い仕打ちが返ってくるのは目に見えているからだ。 抵抗するのはやめておこう、さっきはとっさにとってしまったが、 この男どうやら暴力的行為はそこまでしないらしい。 さっきの手つきといい、ルルーシュ自身を堕ちさせようといる考えなのだろ。 残念だが、そんな簡単にいかない。 ゲームだと思ってしまえば、ルルーシュはいとも簡単に冷静になれた。 我慢比べ対決だなと、口角が上がった。 「・・っ!!」 そんな事を考えているのも束の間、首筋や鎖骨の辺りに柔らかい感触がおりた。 舌を巧みに使い、弱いところをついてくる。 この前の事でルルーシュが感じやすい所を覚えているのか、反応が多く見られた。 「ち・・!!」 舌打ちをして、顔をそっぽ向かせて気を紛らわせていたが意味は無かった。 丹念に体中を舐める男に鳥肌が立つ。 しかし、ここで暴れたらどうなるかも分からない。 自分が体力も力も無い事は、ルルーシュ自身も理解している。 気絶してる間に、何をされるか溜まったもんじゃないからだ。 だったら、多少我慢して把握できる方がいい。 もう妥協せざるを得ないのだ。 男の舌は段々と下がっていく。 お腹の辺りをほお擦りしたら、最後に行き着くのはルルーシュ自身。 まさかとは思ったが、考えたくなかった予想通りのことをしていた。 「がは・・!!・・や・・・うぅ・。」 男は口の中に入れて、丹念に舐める。 「く・・は・・あぁ!!」 男の体の事は、男がよく分かっている。 そんな事を言われているかの様に、吸い付くように上下に動かした。 ルルーシュは我慢できなくなり、声を上げてしまう。 さっきとはまるで違う、艶がかった声だった。 男はルルーシュの声に興奮したのか、更に口の動きを加速させる。 「・・・あ・・・ぁぁ・・ん・・や・・。」 耐え切れなかった。 こんな快感生まれて初めてだったのだから。 「ひ!!・・・・つ・・あ、・・・あぁぁぁぁ!!」 ビクンと体が揺れた。 「あ・・・うそ・・。チっ・・!」 ルルーシュは男の口の中で果ててしまったのだ。 無理やりイかされる屈辱を感じるルルーシュを無視するかのように、 満足そうな雰囲気を出している男は、ルルーシュから出たものを入り口に塗りつけた。 そしてもう一度、指を入れて解すように動かした。 「い・・!!」 指が増えたのだろうか? 多少の痛みが伴う。 男はやめるどころか、動きが激しくなる。 「・・な・・!!つ・・!!」 屈しない。絶対に屈したりはしない。 ルルーシュは心の中でつぶやきながら、次にくる行動にビクビクしていた。 もう十分と思ったのか、男は指を引き抜くと、足を大きく開かせた。 まさか?!と思ったときはもう遅かった。 下半身に激痛が走る。 「あ”ぁぁぁああ”ぁ!!」 痛みを我慢できずに、悲鳴が木霊する。 押し込まれて相手を気遣う事なんてない。 何故だ?この男はこの前のように観賞するのを楽しむようなタイプかと思いきや、 己の欲望のままに、ルルーシュの中に入ってきた。 この前のはただの”味見”だったとでも言うのか? 「く・・は・・・あ・・・」 ギシギシとベッドが軋む。 スプリングがよくはねているのだ。 奥まれ侵入を許してしまい、なす術も無い。 あろう事か膝の辺りを掴まれて、大きく開脚しているポーズにされている。 目が見えていない分、更に羞恥心が大きくなる。 「ひ・・・う・・・ぁぁ・・ひ!!」 男は動きだした。 「いだ・・いた・・痛い・・・!!」 本来なら、受け入れる器官ではないところに、無理矢理入れているのだ、痛いのは当然である。 こんなところに入れられて気持ちいいわけもなく、痛みと気持ち悪さにむせ返るだけだった。 男は気持ちいいのか、小さいが声が聞こえる。 聞きたくも無い。 男の突きが強くなった、ルルーシュが痛みで締め付けている分、男を煽っていることを知らない。 一回一回動かれことに、奥にまで響いて、ルルーシュは壊れるのではないかと恐怖した。 はぁはぁと荒い息が大きくなった。 男の限界が近いのだろう。スピードが上がっているのが分かる。 「く・・あ”ぁあああ!・・・」 苦しさで声がかすれる。 一大きな一突きをされて男の動きが止まった。 中で脈を打っているのが感じる。 極め付けは、生暖かい感触が下半身に流れる。 最悪だった。 男は自分の雄を引き抜くと、ルルーシ自身を触り始めた。 「や・・やめろ!!俺にもう触るな!」 これ以上変な事をされては困る。 その思い一心でルルーシュは声を上げた。 しかし、そんな声を聞くことも無く男は行為を続けた。 コレでは解放してもらえるのは何時間先だろうか? ルルーシュが諦めようとしたその時だった。 ズカズカと足音が聞こえた。 誰かがきた。 男は同様したのか、身なりを整えて窓から逃げていった。 夜風がルルーシュの体を冷やす。 サラっとカーテンの動く音が聞こえたと同時に、ルルーシュの部屋のドアが開いた。 「ずいぶんと派手にやられたな。」 C.C.の声だった。 「そう思っているなら早く助けろ。」 「悪かったな。別に助ける気は無かったのだが、あまりにもおおきな悲鳴が聞こえてどうしようかと迷って結局きただけだ。」 C.C.はぶつくさ言いながら、ルルーシュの目隠しと腕の縄を解いた。 「酷いな。」 「あぁ・・・気持ち悪い。助かったよ。」 「別に、ただ気が気が向いただけだ。いつもこうとは思うなよ。」 「あぁ・・。」 ベッドのシーツは早朝自分で何とかするとして、かなに出されたものを出すのに悪戦苦闘した。 こんな夜中、ナナリーと咲世子を起こす事にならないように大きな音は避ける。 C.Cはもう自分の部屋に戻っているだろ。 ルルーシュはシャワーを浴びて、神経質なぐらいに体を洗う。 自分で指を入れてかきだす屈辱に、ルルーシュは気が狂いそうだった。 襲った奴をどう捕まえるか?思考は考え出すときりが無い。 いや、まずどんなやつか顔が分かれば、あとでなんとかなるだろう。 監視カメラでも買おうか? 途中で気付かれても大丈夫なように複数購入して、部屋以外にもつけて、 カメラは盗撮用の小型にすれば、何かあってもその後顔を確認できる。 顔が割れれば、あとはなんとか騎士団の情報網で追い詰める事も可能だろう。 「よし。」 そう決まれば、ルルーシュはシャワーの蛇口をひねり、お湯を止めた。 初めからこうしておけばよかったと、何故気付かなかったのだろうと自分自身に問いだしたが、 ルルーシュは今そう思っても仕方ないと、再度着替えてシーツをはがし音をだてないように洗濯機の中に放り込んだ。 早朝、咲世子が起き出す少し前に、洗濯機のスイッチを入れて部屋に戻る。 コレで3度寝になるのではないか? 洗濯機には怪しまれないように、枕カバーも一緒に入れている。 うなされて汗をかいたから、早めに洗ったと言えば平気だろう。 幸い、今日の天気はいいみたいだから、早めに乾くだろう。 重たい体を引きずって、学園へくればいつもと変わらない生徒たちの笑い声が聞こえる。 一番に挨拶をするのがシャーリー、続いてリヴァル。 時々軍の仕事が無いスザクと続く。 視界にスザクがいた。 今日は休みなのだろう。リヴァルと楽しく話していた。 「あ、ルルーシュおはよう。」 「よ!!ルルーシュ。」 「おはよう。スザク、リヴァル。」 席に着くと、昨日の課題や興味のある話しに花が咲く。 殆ど話すのはリヴァルだが、最近はリヴァルとスザクの会話をルルーシュがちょっと加わる形になっている。 そういえば、こんな風に楽しく会話をするのは久しぶりだと思った。 体のダルさを悟られないように、機嫌よく愛想笑いをした。 |
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