贖罪〜贖いの翼〜 12 あっという間に夏休みは終わった。 普通の生活に戻るだけ。 冬になって年が明けてまた春が来る。 春が来てサクラはもう中三 どんな季節が来ても楽しかった。 「あー。」 「?」 「はー。」 「何なのよ?さっきから。」 「ん?楽しいなって・・・」 「私は夏休みが終わって憂鬱なのよ。」 時はあの夏から一年後 サクラは中三 そして今、9月の上旬夏休みが終わった。 あの約束をして概に1年が過ぎようとしていた。 【ふたりでいきていこう】 嘘みたいだ。 なんか今になって恥ずかしい でも、それが今の僕たち 楽しいよ?すごくね。 それは、それでよかったのだ。 最近サクラの様子がおかしいのだ。 思い過ごしだといいのだが・・・ 「じゃあ、私学校行って来るね。」 「ああ、いってらっしゃい。」 そしてまた、カカシは一人の時間が出来る。 絵を描くことはやめてしまった。 未練を捨てた。 これでよかったんだ。 「一日の半分って俺一人なんだよね。」 しばらくは気にせず送ることにしたがでも、やっぱり不安だった。 その不安は的中した。 10月にはってサクラの態度はますます目立つ。 なんか二人いてもぎこちない。 サクラに問い詰めても 「なんでもない」 とか 「カカシには関係ない」 とか、 「気のせいよ」 と話をそらす。 絶対怪しい。 「サクラ、俺になんか隠し事してない?」 「なんもないよ?」 この会話何回続くんだろう? カカシは深くため息をつく。 「もう!」 「?」 「なんでもないんだってば!!」 その抜きになってるところが一番気になることも知らずにサクラは部屋に閉じこもる。 次の日の日曜日で学校は休みだった。 サクラは雑誌を読んでいる。 「何読んでるの?」 「雑誌。」 「なんの?」 「占い」 「カカシは何座?」 「おれ?おとめ座」 「うそ!!」 サクラはがバット起き上がる。 「なによ」 「見えない。」 「悪かったね。」 「だって・・・」 「サクラは?」 「牡羊座」 「情熱には程遠いね。」 「ふん」 「そっか・・・もう過ぎてたんだ。」 「なんか言った?」 「なんでもない。」 サクラはなにか形になるものが欲しかった。 誕生日とか記念日とか・・・ 誕生日は過ぎているのは発覚した。 それなら 「クリスマスね。」 恋人らしいことがしたかった。 サクラは独り言を言った。 プレゼントを用意をして驚かせよう。 思えば、クリスマスなんてそんなことしたことなかったからカカシはきっと驚くだろう。 サクラは何をあげようかと今から待ち遠しかった。 それからは、サクラのそわそわした態度がなくなったのでカカシの不安も消えた。 だが、12月はいってからまたサクラの様子がおかしくなった。 嬉しそうに見える。 それは仕方のないことだ。 クリスマスの季節なのだから。 そんなのも気づかないでカカシは、一人不安を募らせていた。 学校でいい事があったのか? そんなことでうれしがる娘じゃないし・・ 学校? サクラはもしかして学校に行くのが楽しくなったのか? そういえば最近帰ってくるのが遅くなった。 カカシの気持ちも知らないでサクラはプレゼントは何にしようかと考えていた。 いまさらだが、カカシは何が好きなのだろう? 男の人ってよくわからない。 他人のとこ考えたことなかった。 自分のことしか考えないつもりだったから・・・ こういうことは同じ男の人に聞くのが早いと思う。 学校の席の近くの男子に思い切って聞くことした。 学校で人に話をかけるのは初めてだった。 なんか緊張する。 「あの・・・」 「?」 「・・・・・」 その男子はサクラが話をかけてきたことに驚いた。 「なに?」 「ちょっと聞きたい事があるんだけど・・」 “え!春野さんが誰かと話してる!!” “しかも、相手は男!?” “うそー” “信じられない” 「場所変えるぞ。ここだとうるさくなる。」 「あ、うん」 「で?相談したいことって何?」 話を中断されて少しその男は機嫌が悪いように見えた。 「実はね・・・私・・・・・」 「ただいま。」 サクラが学校から帰ってきた。 やっぱり時間が遅い 「おまえ、最近遅いね。」 「学校行事。」 「先に帰ること出来ないの?」 カカシが後ろから抱きついた。 「そんなこと、出来たらとっくにやってるよ。」 「そうか・・・」 カカシはシュンとして離れていく。 これが嘘だと走らずにカカシはご飯の準備をしている。 「ご飯食べる?サクラ。」 「うん!!いただきます!!」 穏便に穏便に絶対カカシを驚かそうとサクラは思った。 しかし、その隠し事が誤解を招くことを知らずに 二人は楽しく晩御飯を食べていた。 |
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