贖罪〜贖いの翼〜 13 「えっ?」 「だから、性格とか年とかで好みが違うんだよ。」 サクラは次の日からクラスメイトのうちはサスケに相談をしていた。 「その人、年いくつなんだ?」 「えっと今年で・・・27か8だったかな?」 「すげえ離れてるな。」 「うん。」 「じゃあ、今度の休みからいろんな店とかまわってみるか?」 「休日はだめ!!」 「なら、放課後になるが・・」 「ごめんわがまま言って・・・」 「別にいい・・」 サクラがサスケに相談事を持ち出したのはサスケがカカシに少し似ていたから。 孤独な雰囲気 他の男子と比べるとそんな大人っぽい雰囲気があったから。 他の女子にも人気だった。 サクラにはそんなこと関係ないが・・・ 見た目怖そうだったが、話してみると無愛想ながら気を使ってくれた。 なんだか、男の子と話すのはアメリカでのナルト以来で懐かしかった。 無論、ナルトとはだいぶタイプが違うが・・・ 今頃元気だろうか? 金髪蒼瞳の少年は・・・・・ サスケとお店を回るのは明日から よく自分でもこんなことが言えたなと感心した。 「おーい。サクラご飯だぞお」 「ほーい」 「サクラさっきから何ニヤニヤしてるの?」 カカシが身を乗り出してサクラの顔をうかがう。 「なんでもないよ。」 それでもサクラの顔はなんか嬉しそうだった。 「春野。」 「?」 「今日からだろ?」 「うん。」 「どんな感じのがいいんだ?」 「一生のこるものがいいな・・・」 「なるほどな・・・・・・・・・」 サスケはサクラの事を見る。 「春野ってリングとかしネエの?」 「?」 「してないんだな。ペアのアクセなんかどうだ?指輪は彼氏に買ってもらえそれ以外のものをお前は買う。」 「ほお・・」 「恋人同士しとかではやるものなんだが・・・疎いんだなお前たちって。」 「それいいな・・・」 「じゃそれに決まり。」 それから放課後 サクラとサスケはいろいろなお店にまわる。 たくさんの種類があってまよう。 ふと見たシンプルなデザインの首飾り それを身に着けたカカシを想像してみる。 イイかもしれない。 結局サクラはその一目見たシルバーの首飾りにした。 「でも、不思議だな。2年も付き合ってんだろ?指輪とかしねえなんて普通じゃ考えられないぜ?」 サスケの言葉が突き刺さった。 自分たちは普通じゃないから・・・・・ 一度は世を捨てた人間なのにおかしいね。 サクラは心の中で笑う。 プレゼントはサクラの部屋で厳重に保管されてある。 クリスマスまでは残りわずか・・・ カカシはカカシで余計な心配を募らせていた。 サクラを疑うなんてどうかしてると思う。 一日の半分は会えないから不安なのだ。 本当は学校でいい人を見つけたとか・・ 学校にも言って欲しくない 義務とか関係ない サクラは自分のものだから 約束したんだ 二人で生きていくと ずっと耐えてきたがサクラが欲しくてたまらない 自分なんかが手が出せるような娘じゃないのに・・・ 願望なんだよ ずっと綺麗なままでいて欲しい そんな理性と本能がいつも入り乱れて押しつぶされてしまう。 最近のサクラの行動に理性が負けそうなんだよ。 不安なのだ。 サクラは乙女だ 俺だけの乙女 純潔そのもの 他の手に渡るぐらいならいっそ・・・・・ それは、サクラがカカシへのプレゼントを買った数日後だった。 「あの・・・うちは君。」 「何?」 「この間はありがとう。」 「別にたいした事してない。」 「お礼がしたい。なんかおごる。」 「でも・・・悪い・・・」 「大丈夫!!今日私いっぱい持ってきたから!!」 「・・・・・」 少しハイテンションナサクラを見るのはサスケ自身初めてだった。 「俺・・・・結構食うぞ・・」 「食べ物がいいのね。」 「ファーストフードでいい。」 「じゃ、放課後ね。」 つい嬉しくてサスケにも笑顔を見せてしまった。 その帰りそのまま二人はファーストフードのお店に寄っていた。 「いただきます。」 「はい、どうぞ。」 サスケはガツガツとハンバーガーをほおばる。 「春野・・ドリンクとサラダとお菓子しか食わないの?」 「私、ご飯、家で食べるから。」 「俺も帰ったら食べるけど・・」 「すごいね。」 サスケと会話をするのは楽しかった。 もともとそんなにおしゃべりではないところがサクラには丁度よかった。 新鮮さがある。 普通の中学生ならこんな感じなのかなあと思ってしまう。 サクラたちが座っているのは2階の窓側 ガラスなので外から見えていた。 場所が悪かったのか 時間が悪かったのか 運命のいたずらか カカシは見てしまった。 サクラと見知らぬ男の子と楽しそうにファーストフード店で間食をしているところを・・・・・・・ 偶然カカシが見つけてしまったなんてサクラは知りもしないだろう。 2階だし、見上げもしない限り解からない。 ただ偶然通りかかっただけなんだ。 そしたら、見覚えのある女の子と見知らぬ男の子がいる なんで どうして |
BACK NEXT |