贖罪〜贖いの翼〜   14



間違いなかった。
あれは紛れもなくサクラだった。

「はははは。」

サクラを信じていた俺が馬鹿だったよ。
そうだろう?
9月に入ってからお前はおかしかったじゃないか?

裏切られた気分だよ。
なあ、サクラ?
お前は俺とあの黒髪の男どっちが好きなんだよ?


俺だっていつまでも、優しいカカシさんでいられると思ったら大間違いなんだよサクラ・・・

自分でも解かる
もう限界に来てることぐらい


なあ?
サクラ?



何故だろう
すっごく今いい気分なんだ。
意識があるのに自分が自分じゃないみたいだ。
ふわふわと浮いているみたいに・・・・・なんか軽い。
























「すまないな。おごってもらって。」
「ううん。いいの。私のほうこそ本当にありがとう。」
「喜ぶといいな。その彼氏・・」
「そうだね。」




サスケとサクラはファーストフードでの食事が終わると各々の家へと戻っていった。




「今日は22日か・・・早く24日にならないかな?」




サクラはご機嫌で家へと帰っていく。






















サクラは家のドアをあけた。


「遅かったな?」
「!!」


カカシは玄関で待ち構えていた。


「今日も学校行事か?」

「うん!!」


違うだろ?


「いつまで続くんだ?」

「今日で終わり。それに明後日は終業式だからね。」


あの男と別れるまで続くんだろ?



「カカシ。どうしたの?なんか変だよ。」


「・・・・・・」

(この気持ちが報われる日が来るのだろうか?)

サクラを床に押し倒した。

「えっ?ちょっとなに?」

「カカシ?」

「他の奴に取られるならいっそ・・・」
(このドロドロとした感情は・・)

「何わけのわからないこと言ってるの?」
(やがてコントロールを失い)

カカシはサクラの制服を無理やり脱がした。
サクラがどんなに抵抗しようともやめなかった。


(暴走する・・・)



「いやあああああああ!!」


(サクラが憎いのか?それともあの男が憎いのか解からない)

もう何がなんだかわからない。
ただ自分の欲望に正直に・・・・



「やめて・・・お願いだから・・・」


「玄関じゃ嫌だよね?」

カカシはサクラを抱き上げて自分の部屋へと連れ込む。


「やめて冗談でしょ?」
「冗談でこんなことしないよ。」

カカシはサクラのひざを割ってはいる。
「俺ね、サクラのすべてが欲しいの。本当に俺ってすごいよね?2年もの間何もしなかったんだから・・」

「・・・・」


「今まで何もしなかったのを感謝してもらいたいよ?普通の男だったら・・」


「・・・・・・いや・・・」


「即効ヤってたんだから・・・」


その言葉が合図かのようにカカシはサクラの口を塞いだ。



「・・・・ん・・・・はあ・・・・・」




「ああ・う・・・うう・・・・」




弱弱しい喘ぎ声とすすり泣く声が部屋に響く。




カカシは手をやめることはなかった。









絶対に誰にも渡さない
サクラは俺ものだ!!








12月22日
24日まであと2日・・・・・・・・・・









第三部   完



最低だ・・・・俺

初めて女の子に手を上げた。

この世で一番大切な女の子だったのに・・・・

この漠然とした不安は

いまでは等身大に膨れ上がっている。

誰か、助けてくれ・・・・

苦しくて

死にそうだ・・・・







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