めぐり行く想い   5



次の日、目覚めたサスケは大蛇丸の部屋へと向かった。


「おはようサスケ君。よく眠れたかしら?」
「まずまずだ。」
もう部屋には、カブト・鬼堂丸・左近・次郎坊・多由也がそろっていた。
「左近から聞いてると思うけど、サスケ君にはこの4人の頭になってもらうわ。」
「ああ、、。」

4人がサスケにひざまづく。
「我々、、音忍四人衆左近・鬼堂丸・次郎坊・多由也はサスケ様に忠誠を誓います。」
「ああ、、、。もういい」
サスケはただ見ているだけだった。
「はい。」


「それと紹介するわ。中忍試験で知ってると思うけど私の右腕“カブト”よ。」
「昨日はよく眠れた?」
愛想のいい笑顔をサスケに向けた。
「おかげさまでな。」
「私の直属でよく命令を下すのはこの5人。サスケ君は4人を統括してもらうわ。不具合はあるかしら?」
「別に、、、。」
「そう、、ならよかったわ。」
「力はいつくれるんだ?」
唐突にサスケは大蛇丸に言った。
サスケが音にきたのは力を貰うためだけに来たのだから他の事には興味は無かった。


「うふふ、、。それでこそサスケ君ね。残念だけど今すぐって訳にはいかないの。」
「どういうことだ?」
大蛇丸はサスケに歩み寄る。
「まだ、、もう少し待ってサスケ君、、。」
大蛇丸はサスケの頬に触れてブキミに微笑んだ。
「そうしたら、今あげられる力よりもっと大きな力を与えてあげるから、、。」
「ならいい」




「さて、、サスケ君がここに来てくれたことだし、、暫くは身を潜めるわ。」
「いいんですか?」
カブトが口を挟んだ。
「今はね、、次に動いてもらうのは、、、サスケ君あなた、、。」
「ああ、、。」
「音の忍として木の葉に行って貰うから覚悟してね。まあ、ここにきたときから出来てるとは思うけど。」
「、、、、、」
「もういいわ。お前達下がりなさい。」
そそくさに大蛇丸の部屋から瞬時にして大蛇丸以外の人間が居なくなった。
「、、、ふふふ、、ついに手に入れたわ愉快愉快、、」
大蛇丸は狂ったように笑った。































一方、木の葉の里

かわらず人は栄えてサスケの里抜けなんか無かったのかのようにいる。
それを知ったときは木の葉は騒然とした。


前々から知っていたのは、、予感していたサクラ。
それでもとめる事が出来ず泣いてばかりいたが、綱手のおかげで立ち直れた。

「暫く私も忙しくなる。自分で出来る所まで出いいから修行しな。次あった時にどのくらい伸びてるか見る。」
「はい」
「それじゃあ、今日はここはまで。」
「ありがとうございました。」



綱手の指導は決して甘いものでは無かった。
むしろ厳しい。
それでも、今自分が出来る事は自分を信じて強くなること。


あえて体を酷使してサスケのことを忘れようとしたが綱手にとめられた。
「そんな事してもどうにもならない、、。」

さすが経験者だ。

不謹慎だがサクラはそう思った。


むしろ今は思っているのが当たり前のように思えた。
毎日帰ってきてサスケの写真にキスをするのが日課になっている。
不思議と辛くなかった。
まだ、、生きてるから。
敵同士だけど会えるから。
でもきっと、サクラはサスケとは戦いたくなかった。
サスケはどう思ってるかわからない。きっとサスケのことだから気持ちの割り切りなんか簡単だろう。
「会いたいよ、、サスケ君。」



もうあれから、、どのくらい立ってるのだろう。
今は冬、、あの時は確か秋の初めもう2・3ヶ月はたっていた。
月日がたつのは早いサクラはそう思った。

あの夜が幻なのではないか?
きっと目を覚ましたら任務のために起きて集合場所へ向かって皆と合流するんじゃないかって、、
そんな事はもうない。


「夢を見るのもいい加減にしないとね。」


サクラは自分でもあきれたように薄く笑った。
何一つ変わらない部屋
変わったのは状況と心と自分の忍としての強さ
以前よりかは変わっていると思った。



「さて明日は自分で修行か、、ナルトにも付き合ってもらおうかな?」




時計を見たら夜だった。


「もう寝るか、、おやすみ、、サスケ君、、」
写真のサスケに挨拶をするのを欠かさない。


























「ここは大蛇丸様がサスケ君の部屋だから好きに使いたまえ。」
カブトにいままで寝ていた部屋が自分の部屋に使っていいといわれた。

カブトが出て行くとサスケは少ない自分の荷物の整理を始めた。
ほとんどが着替えと忍具だった。
忍具はいつも持てるように出しておく。
着替えは、、そのままリュックの中に入れておいた。


ふと、入れた覚えの無いものが見えた。


「コレは、、、、。」





----------サスケ君写真撮ろう----------
----------はあ----------
----------いいからいいから----------
----------おい!----------
----------スミマセン。写真とっていただけますか?----------
----------まあ、可愛いカップルね----------
----------!!----------
----------いや〜----------






「あのときの写真、、??」
そうだった。サスケにはこんなものを入れた覚えが無かったのに。
「無意識かよ、、、俺、、こんなの持ってきてどうすんだよ、、」
写真の中のサスケはそっぽ向いてて顔を赤くしてサクラは幸せそうな笑顔をしていた。
「くそ!!どうすんだよこれ、、!!」
捨てられないだからって持ってるわけにも行かない見つかったらサクラの命が危ない。
サスケは写真を見つめて呆然としていた。










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