めぐり行く想い  14



「今言ったことは本当なんだな・・・・」

「はい。」

「ナルトの怪我も、サクラの怪我もあのうちはのガキがやったのか・・・信じられない。」

イズモとコテツシカマルは起こったことをすべて綱手に報告していた。
「それで、サクラはあんなことを言ったのか。」






「綱手様・・・そのサスケの事なのですが・・・・」
横にいたシズネがのまされた薬のことで話をした。
「ああ・・そのことだが・・・」
「私にもわかりません・・薬師カブトのオリジナルの秘薬かと思います・・・」
「そうかもしれないな。」





綱手は席からたって部屋を出て行こうとする。
「綱手様!!」
「サクラの怪我を治してくる。」
「はい・・・・」













「サクラちゃん平気?」
「うん。ナルトこそ平気?」
「俺は大丈夫だってばよ。」
「そうよ、サクラ!あんたのほうが重症なんだからね!!」


ナルトとサクラはそのまま木の葉の病院に入院となった。
二人とも同じ病室で、いのとシカマルがお見舞いに来ていた。


「まっ、それぐらいの元気があれば大丈夫だな。」






「サクラ!ちょっといいか?」
綱手が病室に入ってきた。
「綱手様。」
「腕なおすぞ!!ほら、みんな散った散った!!」


「バーちゃん俺は??」
「直ってサクラにでも直してもらいナ!!」
「えっ!!」
「あれくらいのならお前にも出来よ。」
「はい。」



綱手はサクラの怪我を治し
また、サクラはナルトの怪我を治す。




















「だいぶご機嫌斜めだね?サスケ君?」

カブトはサスケの部屋でサスケと何か話している。
「当たり前だ!逃げられるし!あいつら殺し損ねた。」



「サスケ君・・・じゃあ、木の葉の里に行ってみるかい?」

















ナルトとサクラの怪我も完治し、2、3日で退院することになったが、ナルトは完治して一目散に出て行った。
サクラはまだ病院のベッドの上にいる。

よくあんな言葉が言えたなと思った。


もう、サスケ君はどこにもいない。
また涙が出てくる。


「サスケ君・・・・どこ行っちゃったんだろう?」

なんで・・・あんなことになったのか?
今でも思い出される



-----おとなしく死にな------



その言葉はサクラの心に深く突き刺さる




「サスケ君・・・・・どこ・・・・・?」


























「サックラア!!食事よ」
いのがサクラのご飯を持ってきてくれたが


「あれ?サクラも退院したのかしら?」
サクラの姿はどこにもなかった。









空は雲行きが怪しくなって今にも雨が降りそうだった。


サクラはただボーっと道を裸足のまま歩いている。







「サクラ、家にも帰ってないんですか?」
「ええ、そうよ。あと2、3日入院って火影様からお聞きしているけど?」
「そうですか。ありがとうございます。」

いのはサクラの家にも行ったがいない


「サクラの馬鹿!!どこ行ったのよ!!病み上がりの癖に!!」



数時間たってもサクラは見つからない。
いのは火影に聞けば千里眼で見つけてくれることを祈る。
「お!いのじゃんなしてるってばよ?」
「ナルト!!丁度いいところに!!サクラがいなくなっちゃったのよ!!」
「え!?」
「とにかく火影様にサクラの居所見つけてもらわなきゃ!!」
「そりゃ大変だってばよ!!」
それを聞いたナルトは一目散にいのを置いて、いってしまった。
「ちょっと!待ちなさいよ!!」
いのはずっとサクラを探していたため早く走ることが出来なかった。












「なんだって?!」
ナルトが綱手にいのから聞いたことを話した。
「早くサクラちゃんを見つけて欲しいってばよ。」


「はあ、体の傷は治せても心の傷は治せないってのは、まさにこれだな・・・」


「綱手様!!」
ようやくいのもきた横にはシカマルもいる。
「えっと、ちょっと待て・・私はその手の術はあまり慣れていないんだ。
綱手は水晶にチャクラをこめて集中し始めた。





「森・・・・?」


「サクラは・・・死の森にいる。」

「「「!!」」」
「でも、何でそんなところに?」
「いいから早く行くわよ!!あんなところ一人で行くなんて自殺行為よ!!」




「案外サクラ、自殺しに行ったんじゃねえの?」


いのがシカマルを殴ってナルトを連れて行く
「いくわよ!!」

((いの・・・こわい))


















「・・・・ここ・・・確か・・サスケ君が呪印のせいで暴走したところだっけ?」

サクラは一人で死の森へ来ていた。
あの時と同じ
自分の知ってるサスケじゃない

前はやめてっていったらやめてくれたのに・・・
今回はやめてくれなかった
むしろ、もっと恐ろしい方向へ進んでしまった。


「こんなことになるんだったら・・・大声出すって言わないで・・大声出して回りに知らせるべきだった・・。」


もう、体はまた傷だらけでたつことも出来ない
このまま猛獣が来たら・・終わりだろう・・・



そんなときに限ってきたりするものだ。




うなりの鳴き声
見渡せば周りには3匹のトラに囲まれていた。



「私は・・・ここで終わりか・・・もっとちゃんとサスケ君に思いを伝えたかったな。」


サクラは死を覚悟した。
そのときだった。

トラたちの悲鳴が聞こえた。



「サクラちゃん」
「「サクラ」」


ナルト・いの・シカマルがいた。
幻かと思ったがどうやら本物らしい。

「どうして・・・」
「心配したじゃない!!馬鹿!」
いのは涙を流してサクラを抱きしめた。
「サクラちゃん・・心配したってばよ・・」
「・・・・・かえるぞ」
「みんな・・」




サクラが無事だと確認して4人で死の森から帰っていった。












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