めぐり行く想い  15



サクラはそのまますぐ火影のところに行かされた。
“病院じゃ今度は何するかわからない”ということで火影の家で様子を見ることにした。


「サクラちゃん・・・」
ナルトはサクラの手を握る。
サクラは安らかな寝息を立てていた。


もう、いのとシカマルは帰っていて今いる部屋はナルトとサクラの二人きり。


「ナルト、サクラの様子はどうだ?」
「大丈夫だってばよ。」
「そうか・・・」
綱手はサクラの頬をなでる。
「な、俺ここに今夜泊まっていい?」
「ああ、サクラのそばについてやりな。」




















木の葉のはずれで見覚えのある影が見えた。


「ここが木の葉の里か・・・・」

ゆっくり歩きだす。


「待ってろよ。あの桜髪の女と金髪の男・・・殺してやる!!」

陰は動き出す








暫くしてサクラが目をさました。


「ナルト・・・」
「サクラちゃん!!」

ナルトはこれぞとばかりにサクラを抱きしめた。

「ナルト・・」

「サクラちゃんの馬鹿!!心配させすぎだってばよ!!」

「・・・・・ごめんね。なんか・・いつもと逆だね?」
サクラは弱弱しく微笑んだ。


「こうなるんだったら、死んでもサスケを取り戻せばよかったてばよ。」
「ナルト。」
「あの怪我も・・サスケなんだろ?」

「うん・・・」

サクラは軽くつぶやく



「そっか・・・・・」






暫く沈黙が続いた・・・・



最初に口を割ったのはナルト



「サクラちゃん・・・」
ナルトがサクラを優しく抱きしめる。
「ナルト・・・。」
「俺じゃ駄目?こんなつらそうなサクラちゃん見てられないってばよ。」


涙が出た。
ナルトのここまで想ってくれてるのに、頭は違う男の子を考えている。
止まらない。
離れてもなお、あふれ出す。
「ナルト・・・私は・・・」

「別に、無理しなくていいってばよ。サクラちゃんの気持ちは、俺が一番わかってる。」
「ごめんね・・・・。」
「それよりサクラちゃんは。体を直すことが先決だってばよ!」
「そうね。」

サクラは眠りにつこうとした時だった。









「うちはサスケが木の葉に来たぞ!!」



「春野サクラとうずまきナルトを探してるだって!!」










「「え」」
思わず二人は固まった。
ナルトは何かを決意する。

「サクラちゃん、」

「え?」

「サクラちゃんはここで待ってて。」
「いや!私も行く!!」
「駄目だってばよ。」
ナルトはサクラもわからないスピードで部屋のドアを閉めて、外側から鍵をかけた。
内側からじゃ開けることの出来ないものだった。
「ナルト?!」
「決着つけてくるってばよ。」


「ナルトォ!!」


サクラの叫びもむなしくナルトは声のするほうへ走って行った。















火影の家から少しはなれたところの大通り

黒布に包まれた人物がいた。


「金髪の男・・・」

聞き覚えのある声だった。


「サスケ・・・・・」



「お前からか・・今度こそ殺してやる。」

「ふん、おもしれえ。」







3度目の一騎打ちが始まる














「急がなきゃ!ここから出なきゃ!」

サクラは今いる部屋からどうにか出られるところがないか探していた。
さすがに火影の家だけあって、周到な仕組みである。


でもここで弱音を吐いてられない



サクラはなんとか、天上の隙間を見つけ外に飛び出した。



急がなきゃ
とめなきゃ

今度こそ本当に殺し合いになってしまっている。



少し離れた大通り

大きい音が聞こえる
大きなチャクラを感じた。


遠くで見えた。
ナルトと・・・・サスケだ!!


「やめて・・」

二人は今戦っている。
殺しあってる。




「やめてえ!!!」





今二人は・・・・

サスケの手には千鳥

ナルトの手には螺旋丸





勝ったのは・・・・・・・





「グハ!!」





螺旋丸がサスケの体を貫いた。




勝ったのはナルト・・・・・









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