切なさの行方2



次の日もサクラは病院へ足を運んだ。
すれ違う人に挨拶をしてサスケの部屋へと向かった。


静かにドアを開けた。
しかし、サクラより一足早くサスケの元へと訪れた者がいた。
二つの黒い影、、、片方は大きくもう片方は少し華奢に見えた。



全身黒いコート、赤の雲の模様が入ってる。
(誰?)
「!!!」
サクラは目を疑った。一人の黒髪の者が刀を掲げ今にもサスケを刺そうとしていた。



「サスケ君!!」



ガタン!!



「あ、、、は、、、」
それは一瞬の出来事だった。
男が刺そうとしたモーションと共にサクラは無我夢中で駆け出し刀をもった男とサスケを引き離した。
その代償に
「う、、ああ、、、、」
刀がサクラのお腹を貫通させた。男はそんなの気にせずもっと奥に刺していっきに抜いた。
男に返り血が来る。
サスケの顔、ベットのシーツにも数滴ついた。
「、、、、あああああ!!!」



「イタチさん殺すんですか?」
大柄な男が話しかけた。
どうやら刀を持った男は‘イタチ‘という名前らしい。
「何故かばった?」
イタチが話しかけてきたがサクラは言葉をつむぐ事ができなくただ、イタチを見上げることしか出来なかった。
それをイタチは気に入らなくまたサクラを刀で刺した。
「う!!、、あああ!!!」
「、、、、、、。」
イタチはサクラのことをただじっと見つめていた。



「イタチさん!!」


サクラのことが心配になったのか大柄な男はイタチの名前を叫んだ。
イタチは刀を抜いた。
「う!!」
サクラの意識は朦朧としていた。
(イタチって、、、サスケ君、、、のお兄さん、、、?駄目よ、、、今倒れ、、たら、、、サ、、、)
「サ、、、スケ、、君」
最後の力を振り絞って出した言葉は他人の心配事だった。


ドサ!


サスケの顔を見てサクラは気を失った。


「まだ息がありますね。」

大柄な男はサクラの口元に手を当て息を確かめた。
「鬼鮫、、そこをどけ。」
大柄な男、鬼鮫はすぐどいた。
イタチはヒョイとサクラを抱き上げた。
「帰るぞ。」
平然とした顔でイタチは言った。
「え、、、、、。」
鬼鮫は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。
「気が変わった。連れて帰る。」
「はあ。そうですか、、、。」


「鬼鮫なにをボヤボヤしている行くぞ。」
「刀は持っていかないんですか?」
「証拠があっても無くても同じだ。行くぞ。」



その言葉は‘サクラは絶対助けられない‘と意味している。
「まっそうですね。私達に勝てるような相手はこの里にはいませんからね。」




イタチと鬼鮫はサクラを連れて去っていった。










静かになった木の葉病院のサスケの病室、、、、、。
     その病室は、、、、









ガランとして血の臭いが漂っている。
その中で眠るサスケもまた不気味、、、、。
サスケの顔、ベットシーツ、床、イタチが置いていった刀についている血痕は
  -----------全てサクラの血-----------













この異変に気付いたには暫くたった数時間後
検温、検診に来た看護士の凍りつく様な悲鳴だった。











BACK       NEXT