切なさの行方  14



まさに一触即発な状態だった六人はイタチを睨みつける
「鬼鮫の奴、、グットタイミングだな」
イタチは薄い笑みを浮かべた

「お前、、、」
「サクラはどこだ!!」
カカシが一言終わる前にサスケがイタチに怒鳴ったその顔は険しいものだった
イタチはゆっくり腕を上げて自分のいた小屋を指差した
「、、、心配するな、、あの小屋にいるしちゃんと生きている、、、」
「サクラを返せ!!」

生きてるという言葉に少し安心したが、もともと殺したいと思っていた相手が眼の前にいる
しかし、下手に動いてはいけない。やられるのがおちだ
勝手な行動をしないという条件でここに付いてきているが
サクラを連れて行ったことがサスケは何よりも許せなかった
それなのに、何も手出しが出来ないのが悔しかった

「くすくす、、、」

「何がおかしい」
紅はイタチの笑みに気になった
くノ一だからこそ心配なことがあるサクラはまだ子供という部類に入るがもう初経は迎えている
充分女の体なのだもし、サクラが、、、、、
そうなっていたら、あの小屋に入るのは自分ひとりのほうがいいのではないか?
紅はふと思った。


「あなたの思う通りですよ紅さん」
気が付くとイタチは紅たちの後ろにいた

「サクラとかいったか?あの少女は、、、」
イタチは、後ろに振り向き笑いながら挑発するような言葉を言った
「、、、なかなか、、肌の綺麗な娘だったな、、子供と思っていたが充分女の体をしていたぞ、、、」
「!!!!!」
その言葉を聴いたとたん紅はクナイを持ってイタチに向かっていった
「紅!!よせ」
カカシの言葉に耳を傾けない紅はクナイでイタチを刺そうとしたが、、、
イタチはあっさりと紅を押さえつけた
「心配しなくても、、、もうあの娘に興味はないよ」
「貴様!!」
蛇のようなにらみがイタチを囲む

「そういわなくても、、俺はここで退散するよあの子は返すから、、」
そういってイタチは姿を消した







完全にイタチの気配がなくなったことを確認したナルトとサスケは駆け出して小屋に向かった
「ナルト、サスケ!!お前たちは先に帰れ!!」
カカシが二人を止めた
「アスマ、ガイ、、、二人を頼む、、」
「何でだってばよ!!」
「、、、サクラのためにも見るなってことか?」
「そうだ」
サスケはイタチの言っていることを少しは理解していた
しかしまだ信じられないという状態だ

「紅、、、サクラを頼むぞ、、」
「ええ、、」


「俺だってサクラちゃんに会いたいってばよ!!」
ナルトが言うことを効かず駆け出した
「馬鹿よせ!!」
サスケがナルトの後を追った
「よせお前たち!!お前らにはまだ、、、」
ナルトが小屋のドアを開けた

「サクラちゃん!!」

続いてサスケが小屋に入る
「、、、、、、、、、」
ナルトの顔は青くなっていたその視線の先を見るとそこには




「サクラ、、、、、、、」




ボロボロになった服、眼には泣いていた跡、足には情事の跡らしきものがかかったいた
サスケも言葉が出なかった

「だから言ってろ、、お前たちには早すぎるこのことは忘れろ、、、いいな」
「、、、、、」
「、、、、、」
ナルトもサスケも余りの衝撃で言葉も出ないあのナルとでさえ静かだった
無理もない好きな女の子のあんな姿を見てしまったのだから、、、
普通でいるほうがおかしいのだ
「酷いわね、、コレ、、コレを見ると頻繁に陵辱を受けていたのね、、サクラは、、」
紅はサクラを抱き起こした
サスケは紅の言葉に何かやるせなかった

「ほら帰るぞお前たち!!後は紅に任せるから」
「カカシ、、何か布持ってないか?私のだけじゃ足りない、、」
「お前、、こうなること予想していたのか?用意がいいな俺持ってないよ、、タオルならあるけど」
「それでいい」
さすがくノ一といったところかくノ一のことはくノ一に任せるに限る

「じゃあ後は頼んだぞ」
「カカシ、、アンコを呼んで来てくれない?」
「分かった、早くするよ、、、」




誰もいなくなった小屋に紅はサクラをじっと見る
体中に刻まれた痕、、、涙がまだ残ってる、、ボロボロにされている服、、そして足には
しっかりと、、、しましたという跡がベッタリトついていた



紅はサクラをギュッと抱きしめた
まだこんな少女という言葉が当てはまるサクラはいっぱしのくノ一と同じ陵辱を受けたのだ
紅は心のかなで何度も謝った


ひとつ気になった
それはサクラの身につけているネックレスとイヤリング
サクラが身につけているのだからサクラの物なのだろう
紅はカカシから貰ったタオルでサクラの体を拭き始めた






その後すぐ、アンコが駆けつけた
二人はサクラを丁重に扱い木の葉の里に戻っていった







サクラは4ヶ月ぶりに木の葉の里に帰ってきたのだ






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