切なさの行方  15



サクラは木の葉の里に帰ってきた
紅とアンコに連れられていた時はまだ意識はなく木の葉病院で暫く入院になった


サクラの容態はそれほど悪くはなく意識が戻ったら2、3日で退院できるほどだった
木の葉の上部は、サクラにイタチの事について聞きたいことはやまやまだが
意識を取り戻したばかりのサクラには辛過ぎるという意見から
サクラのことは、紅とアンコに任せることで話はついた




まだ、サクラの意識は戻らなく7班は暫く任務はなしだった
それぞれの休息期間、ナルトとサスケには後味の悪い休みだった
サクラの意識が戻らない間、ナルトは毎日見舞いに来ていたが
サスケは最初の1回きりで後はきていない





ナルトがサクラの病室から帰った後、ドアに人影だたっていた、、、
サスケだった



ゆっくりとサクラに近づく
椅子に座りサクラにお顔を眺める

「、、、、今度はまるで反対だな、、」
以前はサクラが意識のないサスケに毎日見舞いに来ていた
「、、、、ごめん、、、サクラ、、、」
髪の毛を撫でる
サスケはまだあのサクラの姿が忘れられないほどの衝撃だった
乱れた髪、ボロボロの服、泣いた痕、情事の印が物語っていたサクラの姿が忘れられない
やりきれない
それなのに、その姿に見ぼれていた自分もいる
もっと、、もっと、、見てみたい、、、その姿、、もっと、、、
「、、、、、!!、、、、何考えてんだよ、、、」
サスケは我に返った
今自分はとんでもないことを考えていたことを自覚する
何故そんなことを考えてしまったのか?
サスケでも分からない、、ただあの姿に興奮していたのは確かな事実、、、
「俺は、、一体なんなんだよ、、くそっ!!」


これ以上サクラの傍にいるとおかしくなる
サスケは、その後すぐに病室から去っていった




それから1週間後サクラは眼を覚ました





紅とアンコによって話は進められたが
サクラの証言は紅達の思惑どうりの返答だったのだった
その後サクラはすぐに家に戻ることが出来た














「サクラー、あんた大丈夫なの?」

暫く、家での療養を強制されたサクラにいのが任務の帰り見舞いに来た
知らせを聞いたいのも実は心配していたのだ
サクラの無事を聞いて、いのも安心したサクラの家に来るなんてアカデミー時代以来だ
ベットにひじを突いていのはそういった
「大分よくなってきたよ」
帰った頃の顔と比べると顔色がよくなっている
いのはサクラの顔をじっと見つめる
なんだか、いのにはサクラが少し変わったように見えて仕方がない
気のせいなのかもしれないけどやっぱり気になって口にしてしまった

「サクラ、、、なんか暫く見ないうちに変わったね」
「えっ?」
「なんかよく分からないけど、、、そんな感じする、」
「そうかな?」



いのにはサクラの雰囲気が少し変わったように見えた。
子供っぽさが抜けたというか垢抜けたというか
よく分からないが、前とは違うそれは事実なのだ
「どうしたの?いのったら変なの。」
そんないのの複雑な心境も知らずサクラはケラケラと笑った
いのもサクラが元気になったのならそれはそれでよしとした
別に、説明できなかったら何かなるわけでもない
そのことはとりあえず置いておいた




「じゃあ私帰るわ」
いのは立ち上がった
「うん。今日は来てくれてありがとう」
「言っておくけど、ちゃんと元気にならなきゃ許さないわよ!!サスケ君取っちゃうんだから!」
いのはサクラを元気付けるためにわざと挑発をする
-----!!!-----
「、、、、、、いわれなくても元気になるわよ!」
「その間はなんなのよ!」
「、、?」
サクラは自分でも驚いたいつもなら即答で言い返すのだが返答に困った
いのもこのままサクラを混乱させるのはまずいと思った
「ふん、まあいいわ。サクラあんたちゃんとしないと困るわよ!」
話題を仕切りなおしていのはドアを開けて帰っていった



サクラもいのの心づかいは分かっている
皆のためにも早くいやなことは忘れて元気になろうと思った






でも、、、サスケの名前が出てきても平然とした自分がいたことに驚いた
まるで、、、、もう好きじゃないかのように
何故?
サスケが好きなはずなのに
時々、自分の気持ちが混乱する何か抜けてるような感覚
何かを忘れているような、、、
それを、紅やアンコにいっても
「いやなことを忘れようとしているのよ無理に思い出さないほうがいい今は、回復することに集中しなさい」
と返ってくるのだからサクラもさほど気にはしていなかった





-----------------一ヵ月後、、、木の葉の、、、、、、で------------------








脳によぎる男の声、、、
それが頭に焼き付いて、、、混乱する
サクラは何か思いだそうとしても決まって頭痛がして思い出せない
苦しいもやもやしている心の中、、、




一体、何を思い出そうとしているのか?
脳によぎる記憶は
監禁されて暴力を受けてボロボロにされていた自分しか思い出せない
他に何かを思い出そうとしているのに何かに邪魔されている






何を思い出そうとするのか
サクラ自身も分からない、、、でも大切なことだと胸が騒いだ







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