切なさの行方 17 朝からサクラは早く起きた。 そうでもしないとまた、昨夜見た夢の続きを見てしまいそうで、、、。 今日は、サクラが一番集合場所に着くのが早かった。 「はよ、、、」 次に、サスケが集合場所に着いた。 「おはようサスケ君。」 少し遅れてナルト、3時間経ってからカカシが来た。 「やースマン、スマン。今日は犬に追いかけられてな、、」 「「はい、嘘!!」」 「、、、ウスラトンカチ、、、」 サクラとナルトの声が重なりサスケが後になってボヤク。 全く変わらないいつもの、、いつもどうりの任務。 だからサクラは嬉しかった。 みんな、普通に接してくれてるし、楽しいし、、 四人でたくさん任務を遂行して、、くたくたになって楽しい。 夢のことなんか忘れられた。 そう、、、気にしないほうがいいのだ。 紅やアンコに言われたとおり心がまいってただけなのだ。 サクラはそう思った。 ここのところは任務が続いて寝つきが良かった夢見心地も良かった。 「サクラ、俺の顔に何かついてるか?」 最近、サスケはサクラと一緒に帰るようになった。 サクラが心配なのを口実に誘われるのを “別に、、、” といってサクラの好きにさせていた。 だんだんと生活のサイクルが戻ってきている。 「えっ?」 「さっきから、俺の顔ずっと見てただろ、、」 「、、あ、、何でもないよ」 100%嘘だってことはサスケにはわかっていた。 おそらく、、サクラは自分にイタチの顔を重ねているのだろう。 時々、サスケを見る眼がどこか他人を見るような眼になるのだ。 「サスケ君、、私こっちだから、、」 サクラが逃げるように話を切り上げた。 「待てよ!!」 サスケは逃がすまいとサクラの腕をつかんだ。 「いっ、、痛いよ!!」 「サクラハッキリ言えよ!!お前は、、、」 「、、、、、」 サスケがサクラを壁に追い込む逃げられないように、、、。 「サスケ君、、」 サスケは真剣だ。 「はっきり言え、、お前は一体何を見てるんだ?」 そんなことを質問されても困る。 勝手に浮かんでしまうのだから。 「別に、、サスケ君に見とれてただけだよ?」 「いや、、違う!!」 「!!」 サスケに強く否定された。 自分だって勝手に流れてくるものだから仕方がないのに。 「サクラ、、ハッキリしろよ、、」 「、、あ、、、、」 写輪眼 サスケの瞳は黒から赤に変わっていた。 もっと近くなる、、あの人に、、、。 あの人は悪い人、、 そう自分に言いきかせる 私を、、、、 私に、、、、、 まただ、、浮かんでくるものはすべて優しいもの。 普通に思い出してるものは全く違う。 「サクラ、、、」 サスケはまだ写輪眼でサクラを見つめている。 あのひとは、、わた、、に、、 「サクラ?!?!」 ふとサクラから大粒の涙が出てきた。 サスケはつい腕を離してしまった。 「、、、、」 サクラは動かない --------優しくて、、抱きしめてくれて、、黙ってて、、唄を歌って コレしか思い出せない、、なぜ、、どうして、、 「ねえ、、どうしてよ」 「サクラ、、、?」 サクラがサスケの服を握り締める。 「どうして?いつも黙ってるの?私に何も言わせてくれないの?」 「、、、、、」 「何でいつも優しいの?どうして、、傷付いた瞳で私を見るの?そんな顔されたら私、、、」 「サクラ、、」 突然のサクラの叫びにサスケは黙って聞くことしかできなかった。 サスケが腕を上げてサクラを抱きしめようとしたとき、 「!!」 サクラは我に返った。 「ごめんなさい、、私帰る」 「サクラ!!」 全くわけがわからなかった。 サクラのいった言葉が引っかかる。 「妙だな、、」 「カカシ、、」 「やあ、、なんかサクラの言った事と紅達の言った事まるで逆だな、、」 「あんた、何時からいたんだよ」 「気にしない気にしない、、」 サスケは少しムッとしたがカカシのいったことに引っかかった。 「なあ、さっきのどういう意味だ?」 「紅たちがサクラから聞き出した事はさ、サクラは毎日ひどい目にあったっていってたんだよ。 今言ったサクラの言い分はイタチはサクラに優しかった、、そう思わないか?」 カカシに言われて始めて気づいた。 「確かに、、、」 わけがわからない 「まっとりあえずはサクラはまだ完全に立ち直ってないし記憶もあやふやだ。 ずっと、いやな目にあったわけでもなさそうだな、、、。 サクラが完全に回復するのを俺たちは守らなきゃいけないな」 「そんなの解かってる!」 「じゃあ、今みたいに追い詰めたりしたら駄目だぞ?」 「!」 カカシはお見通しだった。 「じゃあな、、俺は帰るけど、、あんまりサクラを泣かせるなよ?」 カカシは消えていった 「そんなこと、、解かってるに決まってんだろ、、」 台詞をはき捨てて、、サスケも後にした。 |
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