切なさの行方3 〜真っ白に包んでくれたら何もいらない〜  3






ふと思うことがあります。
私はここままお二人についていていいのだろうかと?

初めはそりゃイタチさんのことが心配で、ついていきました。
イタチさんもそれを許してくれてます。

っていうか私がいないときっと駄目になるとまで思っていました
しかし、一緒に住み始めてからは結構お互いの思いの通じ合いといのでしょうか?

なかなか様になってきているんですよ。
気分はお屋敷に勤める執事なのか、二人の親みたいなものです。

イタチさんは不器用な方です。
直球なさサクラさんに対して、イタチさんはこれでもかという位の変化球の変化球。
これで何度ヒヤヒヤしたことか・・・。


しかしサクラさんもサクラさんなりに、イタチさんのことはわかっておいでです。
弟さんとちょっと似てるんですよ。とちょっとほのめかしてましたけどね。
まだ弟さんのこと好きなんですか?と聞いたら、

「私が一番好きなのはイタチさん」

と安心した答えが返ってきたのでとりあえずもとの鞘におさまる。

そろそろ私もここを出たほうがいいのでしょうか?
ハッキリって、私、邪魔以外何者でもないと思うのですが・・・。

しかし、二人は優しい。
そういったそぶりを全く見せてくれない。
やっぱりコレは、私が気を利かせて出て行くしかないですね。


だってホラ、向こうを見ると二人の世界。
見ていて微笑ましいのですが、目のやり場に困ります。
しかも、私どうしたらいいのかわかりません。

あれを見る限りもう二人でも大丈夫かな?なんて思う自分がいます。

私を含め、イタチさんもS級ランクの指名手配。
いつここがバレるかもわからない。
私の外見は目立つ。いつ目撃されて追われるかもわからない。
イタチさんとサクラさんに迷惑がかかるのは嫌なんです。



「鬼鮫、さっきから何をボーっとしているのだ?」
「へ?」

「キサメさんさっきから呼んでるんですよ。」

「あ、あ、すみません・・・。」
「お前何考えてるんだ?」
「あ、いえ・・ちょっと私、お邪魔かなっとそろそろここを・・・」

「お前本気でそんなこと言っているのか?」

イタチさんの声が少し厳しくなった。
こんなピリピリしたイタチさんを見るのは久しぶりでしょうか。



今はそんな悠長なことを思っている場合ではない。


「え、鬼鮫さんここ出て行くんですか?」


サクラさんもなんか顔色が変わる。
え?私何かしました?
お二人の邪魔になるから気を利かせようとしたんですけど・・。



「お前、何か勘違いしていないか?」
「はい?」

「お前が居てこそ俺たちが居るんだ。」
「そうでうよ。もう私たち家族なんですから。」


今胸の辺りがジーンとしました。

「私ここにいていいんでしょうか?」

「何馬鹿なことを言っているんだ?」
「そうですよ。居てくれなきゃ困りますよ。」


私干柿キサメはこれからもずっとイタチさんとサクラさんについていきます!!









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鬼鮫さんは二人の理解者
これからもずっと二人を助けていってくださいね。

鬼鮫がいないときっと二人は困ってしまいます。



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