もうひとつの未来  4





「お前たち何やってるんだ!!!」
 


家が壊れるだろと付け足して、二人を外へ放り投げた。

「あ、サスケ君お帰りなさい。」
「お前な、ボケって見てないで止めろよ。」

「だって、むやみに止めちゃ駄目よ。」
「家が壊れるだろ?」

「そうなりそうなら止める。でもさすがサスケ君の子ね。」
「?」

「あんな子供なのにもう火遁術使える。」

横目で外にいる子供達をサクラは見つめた。


サクラの子供時代は、自分に自信がなく下を向いて歩いていた。
そんなサクラを変えたのは生涯の親友いのであった。
今のサクラがいるのはいののおかげである。

サクラといのは今でも交流があり、時々この家に遊びにきていて子供たちと仲がいい。
また喧嘩したよと話せば、笑って相変わらずね〜。
なんて陽気な反応を見せてくれそうだ。


「何言ってるんだよ。お前の子でもあるだろ?」
「え?」

キョトンとするサクラに、サスケはサクラのお腹をなでた。

「ちゃんとお前が痛みを伴いながら産んでくれた子だよ。感謝してる。」
「サスケ君・・・。」
「それにちゃんとお前の血も引いてるよ。」
「外見だけでしょ?」

あんな才能は自分にはない。
綱手に弟子入りをして、チャクラのコントロールと根気と頭脳はいかせることは出来ても、
根本的な潜在能力には限界があった。

いとも簡単に術を身に着けてしまう姿にため息が出る。

「何言ってるんだよ。俺、あの頃あんなに笑ってなかった。」
「え?」

「あいつらの今の顔はお前の笑顔そっくりだよ。」
「・・・サスケ君・・。」

「だからそんな卑屈になんな。あいつらは俺の子でもあり、お前の子でもある。」
「そうだよね。二人の子だね。」

ドコォン!!

やっと納得が出来たと思ったら、外から凄まじい音が聞こえた。
この轟音は紛れもない。


「喧嘩が忍術合戦に発展しやがったな・・。」

サスケは苦笑いをしながら外へ出る。
まったくあいつらはとサスケはブツブ言う。


「サスケ君気をつけてね。結構威力あるよ。」
「そんな簡単にやられねぇよ。」


サスケの言うとおり音はピタリとやむ。
窓から見れば、楓と紅葉はサスケに抑えられていた。
この状況だと、このまま子供たちvsサスケになるのが関の山だろう。


「さて、お風呂の用意でもしますか!」


泥だらけになって帰ってくる我が子たちと旦那を思い浮かべながら・・。












「サクラ〜こいつら風呂に入れてくれ〜。」
「「お母さん〜」」


ホラやっぱりこうなるんだかから♪


「ハイハイ!ちゃんと足は拭いてから上がってよ〜。」

サクラは浴室のドアを開けて、汚れてもいいタオルをぬらして玄関まで急いだ。








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二人の子なんだから、互いの血を引いてるのは当たり前。
ただちょっとさすが相手の子だなって思うところがあって
自分にはあんまり似てないななんて思う事があるんだよね。




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