もう一つの未来 11話






今日は定期健診の日だ。
お腹の中にいる子供は、順調にサクラの子宮の中で育っている。

今日で、丁度6ヶ月ぐらいになったところだ。
おなかも大分大きくなってきて、歩くのがちょっとつらい感じだ。

でも、それは順調にわが子が育っているの証なので、お腹をさする度になんとも言えない嬉しさがこみ上げてくる。


病院へ入ると、産婦人科の受付を済ませて、しばらくして名前を呼ばれた。
検診の立会いは、サクラと産婦人科の先生と綱手がいる。
うちはの復興が待ち遠しいのだろう。

概に2人新しいうちはの血を引く子供が生まれたが、
こうやって順調に家族が増えるのを、木の葉も楽しみにしているらしい。

特に一人目の楓の時は酷かった。
やれ祝いだ。酒だ。祭りだと里じゅうが大騒ぎだった。
そして、他国からの外交、侵略に関して一層厳しくなった。

うちはの血はそれほどまでに貴重だったからだ。
一人の生き残りのサスケの血を引いた楓。
生まれてからも、暫くはサクラと一緒に軟禁状態で外へ出るなんて事が出来なかった。

二人目の紅葉の時は楓よりかは大分、自由がきいたがそれでも少々不自由があった。
その文句をサスケに言っても、

「俺も火影の立場だったらそうするかもな。なんたって、うちはの血を引いているからな」

いくらサスケの子供だった、半分はサクラの血も引いている。
完全な純血種ではない。
それでに写輪眼は、一部の家系にしか現われないなら、混血児ではでないのでは?


しかし、そういった事ではないらしい。
うちはが優性遺伝だからサスケの血の方が濃いだろうと、サスケは当たり前のようにいった。


「悪かったわね。私の血は劣勢で!」

「そう、怒るな。俺と比べてといったまでだ。普通の人間と結婚して子を宿していたら、また違うだろうが。」

「そりゃ・・・サスケ君の遺伝子だったら、間違いなく・・。」

「それに、俺はお前の血を濃く受け継いだ子供も欲しい。」

「サスケ君・・!!」

上手く丸め込まれたかも知れないが、まぁ騙されたことにしておこう。
これで変な口論になって、夫婦の間に溝が出来ても困るし、胎教にもよくない。


そして、今度は三人目。
これでやっと普通の子供を生んだお母さんの喜びを感じることが出来るだろう。

思いっきり抱き上げて、退院には抱っこしながら外を歩いて、
家であやして、母乳を上げて、サスケ君にも抱き上げてもらう。
なんて当たり前の事を、生まれてすぐには出来ないのが、血継限界を持った子供の宿命だろうか?


この三人目のわが子も、暫くは軟禁状態にあうのだろうか?
里の命令には逆らえない。

血を守るために、木の葉は必死だ。
それはサスケもサクラの同じ事。



「優秀すぎるのも問題よね。」


「今度検診に行った時、綱手様に頼んでみようかな?」



サクラは、目立つお腹を撫でて、家へと急いだ。


その間にも、木の葉の上忍たちが、サクラの警護をしているとも知らずに・・・・。









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