狂わされた歯車 1 風が通り過ぎた。 若葉の生い茂る季節を終え、日差しが強くなる。 今、初夏を迎えたばかりだった。 今日は紫外線が強いと天気予報で言っていた中、7班は川のゴミ拾いをしていた。 「ひゃー!!気持ちいいってばよ!!」 「ナルト真面目にやりなさい。」 最高気温が30度まで上がるとのこと、川の中は気持ちが良かった。 夏は日が落ちるのが遅い 夕刻の時刻になったが、まだ明るかった。 「えーと、今日の任務はこれで終わりね。お前ら明日も任務あるから遅刻スンナよ」 「「「・・・(其の言葉そっくりカカシ(先生)に返す)・・・・。」 解散の挨拶のカカシの言葉に三人同じことを思った。 「そうそう、明日は夏祭りの準備だからな!」 カカシはそういって煙とともに消えていった。 「もう、そんな季節なのね。」 サクラは一人納得していた。 隣のサスケは興味なさそうに、ナルトは目を輝せていた。 毎年、木の葉の夏祭りは規模が多く他の里からも来るぐらい有名なのだ。 「俺ってばすっごい楽しみだってばよ!」 「私も!サスケ君は?」 「・・・・くだらねえ・・」 サスケのストイックな性格からしてお祭りごと、人が多く集まることには苦手だ。 きっと、お祭りの中一人で修行でもするのだろう。 「言いたいことはそれだけか?俺は帰る」 「あ!まって、サス・・・・」 サスケは言いたいことだけ言ってさっさと帰ってしまった。 「サスケ君・・・。」 毎度のことながらシュンとくる 同じ班になって少しは近づけたと思っていたが、一向に良い方向へ進まなかった。 しかし、今年の夏祭りどうにかサスケと一緒に行けないものかと考えている。 「よし、明日誘おう!!」 サクラは気合を入れて解散場所を後にした。 次の日、下忍全員が木の葉祭りの準備の任務リ取り掛かる。 班ごとに仕事を区分けされ、滞りなく進む。 ナルト達は、開催される場所の堤燈の貼り付けだった。 量も多く、広さもある。 それぞれ与えられた仕事を黙々とこなしていった。 夕方になり解散の時間となる。 ナルトたちの働きにより予定よりも早く終わった。 サクラはいつも早く帰ってしまうサスケを捕まえることができた。 つかさず呼び止める。 「サスケ君!!」 「なんだ?」 サスケは機嫌が悪そうだった。 サクラの言うことに予想がついてるからだ。 「明後日の木の葉祭り・・・・」 「行かない」 サクラが言葉を言い終わる前にサスケは、サクラの予想通りの言葉に返答を告げた。 「俺は行かない。」 拒絶の反応を見せる。 「でも、年に一度のお祭りだし、楽しいか・・・・・・・」 「行かねえって言ってんだろ!」 「・・・・・・・。」 「帰る!」 サスケはますます機嫌を悪くして早歩きで歩き始めた。 「サスケ君行こうよ!」 「・・・・・・・・」 「ねえ!」 サスケはサクラの言うことに聞く耳を持たない。 それどころが、ますます歩く早さが増してきた。 「まって!!」 「・・・・・・。」 「サスケ君!私待ってるから!5時に入り口前で待ってるから!」 「勝手にしろ。俺は行かないからな!」 ここまで言われたら、本当に行かないのだろう。 次の日は任務はなく、明日の祭りの着ていくものの支度をしていた。 このために浴衣も用意をして、髪飾りだって似合うものを買ってきた。 肝心の相手が行かないとなると悲しいものだ。 それでも、サクラはサスケがくるのを信じる事しか出来なかった。 祭りの当日、サクラは浴衣を着て、小物を身に着けて待ち合わせ場所に指定した場所へ向かった。 大通りはたくさんの屋台が並んでにぎやかだった。 大勢の人が楽しんでいる中、サクラはただひたすらサスケが来ることを祈った。 しかし、何時間経ってもサスケがくることはなかった。 |
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