狂わされた歯車  7   



上忍と下忍では実力の違いがハッキリ出てくる。
カカシはすぐさまナルトに追いつき、捕まえた。


「何だってばよ?カカシ先生。」
「悪いなあ、ナルトさっきお前の部屋の中見せてもらったんだけどさ〜」

「えええ?!」
はやりカカシには最後まで隠し通すことは難しい。
もともといのに休暇を届けるということがおかしいのである。
ナルトはいのと同じ説明をカカシに明かした。







「なるほどね。で、それでどうすんの?」
「え・・まずはサクラちゃんの方が先立ってばよ!」
カカシは微笑んでナルトの頭を優しくなでた。

「サクラは幸せ者だな。」
「先生・・・」
「何?」
「サクラちゃんにはカカシ先生はこのこと知ってるっていうの・・・・・」
「サクラが傷つかないようにでしょ?」
「!」

カカシは何もかもお見通しだ。
ナルトのサクラへの想い。 気配り サスケへの怒り 
喜怒哀楽の激しいナルトには、誰にだってわかるがこれほど想いがにじみ出てる程はなかった。

「まっ俺はなにも知らない振りするから。ナルト、サクラを頼むぞ。」
「わかってるってばよ!」
ナルトは親指を立ててカカシにOKポーズを取った。
「はいはい、じゃあ頑張ってね・・。」
カカシと別れたあと自来也のところへ行ったが、あいにく自来也は出かけてるとの事だった。
仕方ないので、食料のラーメンでも買って帰ろうとした。






その、帰り道のことだった。





ナルトは町を歩いていると途中、ある人物を目撃した。








「!!!!!」
間違いない、暗かったけど顔はハッキリと覚えている。
5人の男達・・・・祭りの夜サクラを酷い目にあわせた奴らだった。
(あいつら・・・・)
ここでくってかかって喧嘩を売るのは簡単だが、サクラの話によれば其の時のビデオがある。
それで脅されたら、サクラは・・・・・・


ナルトはまず5人の男達の後を追うことにした。
居所を突き止めて、あとでいのに相談しよう。
われながらいい行動を取ったと思う。
暫くして、連中がはいっていった建物を確認して、中をのぞいてみた。


一般人だが気配を消して


どうやら人気のない廃墟ビルの地下
ここが溜まり場となっているようだ。
お酒がわんさか置いてあり、見たこともない器具、おびただしい薬や、ビデオ・・・
どうやら、サクラ以外にも被害者はたくさんいる様子だ。

置くにはまばゆい光をはなっている。
目を凝らしてみてみると・・
「デッケえ機械・・・・」


5人はその場に着いたとたんお酒を開け始めて飲みだした。


ナルトは場所を覚えてその場を後にした。












これはすぐ知らせたほうがいい、ナルトはすぐいのの家に向かった。



「おい、いのいるか?!」
「あら、ナルトこんな時間に・・・もうお店閉まるんだけど・・・。」
「へえ・・・そうなの・・・・じゃなくって!突き止めたんだってばよ!ヤツたちの居場所!!」

「ほんとに?!!」

いのはレジの机を思いっきりたたいた。

「で?・・・どうなのよ。」
「なんかサクラちゃん以外にも他の人のデータとかありそうだってばよ。」
「ふ〜ん。なるほどね。」
「だからさ、だからさ、いのもあいつらぶっ飛ばすの手伝って欲しいんだってばよ!!
 機械とかあったからさ〜俺わかんないってばよ!!」
「あ〜これこれまて!」

今すぐ行こうとしたナルトをいのは服を掴み阻止した。

「なにするんだってばよ。」
「PCがあるって事でしょ?じゃあ中にビデオのデータがあるかもしれない。
 まあ、平たく言えばデータを全部消去して、奴らをぶっ飛ばしたいんでしょ?」
「そうそう」

ナルトは勢い良くうなずく。
いのはそんなナルトを見てにやりと笑った。

「よくやったわ!!ナルト!!いい?そうと決まればまずは作戦を立てなきゃ!」
「おー!」
「いくら相手は一般人でも、向こうのほうが有利だからね!よっしゃあ!会議よナルト!!」
「おおお!!」

ナルトは暫くいのの家で計画を練ることにした。
”絶対に許さない”同じ思いをしている二人だけにスムーズに進む。








「・・・・でKOよ!」
「なるほど〜」
「今日はもう駄目ね。明日にしましょう。」
「わかった。明日出陣だってばよ!!」


ナルトは買ったラーメンの荷物をまとめて自分の家に帰っていった。





























夜の演習場所は不気味なところだ。
街頭もなく明かりもない。
もともと実践用として用いるため何もされてはいない。


一人サスケは任務の中止があってからずっと修行をしていた。
もう、遅いサスケは帰ることにした。




人気のない帰り道。
ふと視線をやると数人の男達がたむろっていた。
どこにでもいそうなやつら、サスケは無視して通り過ぎようとした。
「よお、兄ちゃん。」
「・・・・・・・」

「無視しないでよ〜。」
サスケは軽蔑の視線を5人に飛ばした。
悲しいこことに、サクラをまわした男達だった。

「ねえねえ、いいもんあるんだけど買っていかない?」
「断る」

即答で答えたサスケだがしつこかった。
あまりにもネタネタした口調でうっとうしかった。

「新作だぜ?まだ他の奴らにも買ってないものだよ・・・」
「・・・・・・」

あまりにもしつこさに、サスケは観念して何か買って帰ることにした。
いざとなれば忍術も写輪眼もあるし、何とかなるだろう。
サスケは連中についていった。

お店の中はあまりにもマニアックで吐き気がした。
見たこともないものまでアル。
「フフフ・・気に入ったかい?」
「・・・さっさと見せろ、俺は帰る。」
「つれないね兄ちゃん。まあ、これよ。新作なんだ。」
何も細工もないただのビデオテープだった。
サスケはさっさと連中の進めるビデオを買ってすぐ帰っていった。












変な連中につかまってえらい目にあった。
サスケはつくづくそう思った。


しかし、好奇心は働くものサスケは返って其のビデオを見ることにした。




------------------成人向け------------------





察した通りあそこはアダルトショップだったのか・・・



「とするとこれはAVというものか・・・・」




本当に驚くのは、これからだった。

画面の中に映っていた女の顔にサスケは驚きを隠せなかった。




「・・・・サクラ・・・・」



其のビデオは祭りの夜のサクラの輪姦記録の一部始終だった。










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