孤島の華 3 「サクラ!!良かった気がついた!」 サクラは目が覚めると自分の部屋に戻っていた。 心配をしていたいのは、他の人にサクラの目が覚めたことを伝えた。 「サクラちゃん・・!」 ヒナタも駆け寄ってきた。 「サクラ!!」 テンテンも、シズネも、紅もアンコも来てくれた。 「良かった。」 しまいには綱手までもが来た。 何事かのように集まってきた遊女達はサクラの目覚めにほっとしたようだった。 「三日も寝ていたんだあぞ。」 綱手がいった。 「大蛇丸は夜が明けてもなかなか出てこなかった。心配して覗いたら・・・」 「大蛇丸・・。夜は明けた。そろそろサクラを返しておくれ」 綱手は大蛇丸のいるへの障子を開けた。 そこには気絶してもなお続ける大蛇丸の姿があった。 いつもこうだったが、ここまで酷いのは初めてだった。 「とにかく、今日はゆっくり休め、明日から一人前としてもらうよ。」 「はい。」 綱手たちは部屋を出ていき、残ったのはいのとヒナタ、テンテンの4人となった。 「サクラ大丈夫?」 「いの・・ありがとう。」 そういえば、いのとヒナタはもう一人前として働いているのか? テンテンはもうそうなのはわかっていたが・・ 「ね・・・二人は・・」 「私は、一昨日から。ヒナタはその前からやってるよ。」 いのはサクラの問いを察して、先に言った。 「そっか・・。」 「大丈夫よ。サクラ。」 「そうね。4人で頑張ろう。」 一番上のテンテンが3人を優しく包んだ。 「ほう、君が3人の新人の中の一人か・・」 木の葉花伝が3人の新人が入ってと聞いて、数日間は客がにぎわっていた。 紅とアンコの人気もさることながら、3人の人気もそこそこあった。 「サクラといいます。」 その中で一番人気がサクラだった。 この髪の毛の色が人目につくからだったのかもしれない。 どれ?と寄ってくる男が後を絶たない。 一方いのは金髪碧眼だけに、西洋の感じを装って中身がアンコのような性格が話題を呼んでいた。 ヒナタは控えめな性格で受けがいい 木の葉花伝はもっと大きくなるだろう。 サクラの今日の相手はごく普通の相手だった。 やり方もきわめて普通だった。 大蛇丸との事があってから、全てが普通に見えるかもしれない。 皆そんな感覚に陥っているのか? 雄を咥えさせられて、髪の毛をつかまれなでられる。 「ふぅ・・・うまいね。さすが木の葉の遊女だ。」 男は荒い息を吐きながら、疼いた。 「うう・・ん・・」 長い時間口の中で広がる青臭い臭いにサクラは今すぐにでも吐き出したかった。 「はぁ・・・ちゃんと飲み込むんだよ?」 男は言った後、欲望を放った。 「うぐ!!」 サクラの口の中にそれが放たれる。 客の言うとおりにしなくてはならない。 本当は吐き出したいのを懸命に飲み込んだ。 口内が苦い味で広がってイヤだ。 「いい子だね。」 男は今度はサクラを押し倒し、足を広げさせる。 「今度はこっちにも入れてあげるからね。」 尽かさず男はサクラの中に入り込む。 「つ・・・!!」 声はあまり出さないようにしている。 花魁は皆春を売る商品だ。 金で買われて、その需要に供給として体を差し出す。 客は自分を商品としか見ていない。 いくら綺麗にしたところで、機嫌を損なえば人間扱いはしてくれないだろう。 初めのうちは慣れなかった。 まだまだ羞恥心があり、なかなか客の思惑通りには出来ない。 まだ大人ではない子供だったのでこれが受けが良かったが、大人はそんなわけにはいかない。 でも、そんなものない日の繰り返した。 月日がたつにつれてサクラはそんな気持ちはなくなっていった。 艶やかに微笑み客を誘惑する。 サクラは抱かれるたびに妖艶さを増していった。 サクラとの相手をしたい男が後を絶たなくなり、時は変わり世代交代の時が来た。 サクラたちは18歳になった。 今ではサクラが”太夫”の称号を得ている花魁だ。 だが、紅もアンコ、シズネも変わらず美しさは変わっていない。 今がきっと木の葉花伝の全盛期なのだろう。そんな気がした。 サクラ人気があったが、あまりの多忙に体を壊すのを綱手は恐れた。 それは他の遊女も同じである。 だからきちんと休みを設けていた。 花伝には何の被害もなく営業を続いている。 そんな中、ある日の夕刻一人の男が花伝にやってきた。 「いらっしゃい。おや、アンタ。」 綱手は番台にのってきた客を見た。 「久しぶりねえ・・」 「大蛇丸。言っておくけど、今うちはモエギから後の新人はいないよ。ってそれもわかるか。」 「当たり前でしょ?私の情報網を甘く見ないでよね。」 大蛇丸は不気味に綱手にウインクを投げた。 「一体、何のようだい?」 「実はね・・・・ここにいる娘を一人引き取りたくてねぇ・・」 「借金を肩代わりするのかい?」 「そうよ。」 大蛇丸は大きな荷物を持っていた。 その中は膨大な金があるのだろう。 「お前の察しなんてつくよ。桜だろ?」 「そうよ。」 「自来也を呼んで来る。」 「あら、悪いわねぇ・・・。」 |
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