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孤島の華 11 大蛇丸の屋敷へ来たのは、イタチとフガクと数人の従者だ。 大蛇丸はサクラを連れて、イタチたちが待っている部屋へと急いだ。 サクラはいきなりのことだったので意味がわからなくただ大蛇丸についてきていると言ったほうが正しい。 でもなんでイタチが此処へ気の他のかはサクラにはわからなかった。 「これは、これは、うちはフガク様。こんな屋敷などに来てもらえて光栄ですわ。」 「いや、コチラこそ急にで申し訳ない。息子のイタチのことで・・」 「そうなんですの。」 イタチは大蛇丸とサクラに軽く挨拶をした。 「お話しというのはうちの桜の事かしら?」 桜は大蛇丸の後ろからひょこっと顔を出した。 緊張のあまり、顔がこわばっている。 多由也にお茶を出されてから暫く沈黙が続いたが、話を切り出したのはフガクだった。 「私どもが此処へ来たのは、大蛇丸お前の言う通り、そのお前の娘のとこだ。」 「・・・・・」 「父上、ボクのほうから言わせてください。大蛇丸さん・・・・桜さんと結婚させてください。」 「!!」 桜はガバット顔を上げた。 目があったイタチは目が笑っている。 正直嬉しかった。 「私はかまわないけど・・・桜の気持ちを聞かないとね。結婚したいなら桜の承諾を得て頂戴。」 大蛇丸は自分には関係ないようなそぶりで、話を桜にフッタ。 「桜、貴方も急ぐ必要はないわ。イタチ君とは会ってまだ少ししか経ってないもの。」 「大蛇丸さんわかりました。」 桜はこの場で返事をしたかったが、今言うべきではないと悟り黙ったままで居た。 「もうひとつ、大蛇丸、お前に聞きたい事がある。」 「あら?何かしら大名様?」 フガクはチラッと桜をみてから 「この娘の父親はご存知か?」 「いいえ・・ただ知り合いの科学者の奥様にそっくりだったので気に入ったのよ。」 「・・・父上話しがよくわからないのですが、桜さんの両親となにか関係があるのですか?」 大蛇丸はあえて桜の過去の話を聞かなかった。 それが桜のためでもあったから。 むしろ、さびしい思いをさせてしまうだろう。それに両親と自分で比べられるのもイヤだったから。 でも何故フガクはそれだけのことでこだわるのだろうか? 「大名様、もし貴方の考えがそうだとしてもどうするおつもり?私はあえて桜にそんな質問はしなかったわ。」 「父上・・ボクは大蛇丸さんと同じ意見です。」 「世間体や身分が気になるのはうちはの領主としてはわかるけど、私は桜に辛い思いはさせてくないわ。」 「いいのよお母様。」 両者の口げんかになる前に桜は止めた。 「大名様、私の父親は春野紫苑・・・・母親は桃香という名前でした。父は何かの研究をしていた。私が知るのはコレだけです。」 「そうか・・・・」 これで一致した。 「そう、春野は頭の切れる男だった。医療研究で周りの医学界からは注目を浴びていたが、家はそんな印裕福ではなかった。」 「学者の典型的な家だったんです。」 「・・・・借金をしてまで研究をしていたのか。」 「・・・はいでも、他界して家や家具、研究所でも設備道具やレポートを売ってもまだ多額の借金が残っていました。」 「それで売られたのね。可哀相な桜。」 大蛇丸は、桜を抱き締めた。 今の桜はそれが気持ちよかった。 「あの学者の娘ならよかろう。」 フガクもしぶしぶだったがこの求婚話もやっと肯定の意見を示してくれた。 「桜・・これはお前人生。ゆっくり考えなさい。」 「・・・いいえ。お母様私もう決めてあります。」 「私・・・・イタチさんのことを好いております。」 「よかった・・・。君ならそう言うと思っていた。」 イタチはにっこり笑って微笑んでくれた。 桜もついつられて笑った。 話はあっけなくついてしまった。 「「「えぇぇ?!」」」 数日後木の葉花伝へ結婚すると事をいの達に伝えに言った。 「テンテンさんに続いて桜もか・・・それにしても次期大名様と・・凄いことになったわね。」 「テンテンさんもサクラちゃんも玉の輿だね。」 いのとヒナタは羨ましそうに桜を見つめた。 「そういえば、いのとヒナタのほうはどうなのよ?」 桜は意地悪な目で話題をかえた。 「別に?私が好きになった奴はなんか頼りなささげだし? 本当に此処から出られるようにネジさんやナルトみたいに頻繁には出てきてくれない馬鹿よ。」 「でも、シカマルさんなりに頑張ってるじゃない。たまにだけど、もって来る額を見ると本当に連れ出したいと思うよ。私は・・。」 なんだ・・・順調なんだと桜はいの達をみて安心した。 テンテンは本当に結婚まで秒読みらしい。 「テンテンさん、幸せになってね。」 「ありがとう皆。ネジがね、結婚式皆を連れてきたいいって!」 「ホントに?」 「わぁ・・・」 「桜ちゃんとかさならないようにしなくちゃね。」 「そうだね。」 「でも、大名の結婚しきってパレードするからいやでもその日にできないわよ。」 それもそうだと、皆笑い出した。 きっとうちはへ嫁いだらこのように木の葉花伝へも遊びにいけないだろう。 大蛇丸は時々連れてってくれたり、言っておいでと気遣ってくれたから嬉しかったけどそんなことは許されないだろう。 確かにイタチのとこは好きだ。 これから皆に会えなくなるのは少し寂しいと思った。 これはきっとテンテンもおんなじかもしれない。 分家といえども日向だ。 日向はうちは以上にしきたりに厳しいと聞いている。 テンテンもきっと不安なのだろう、さっきからあんまり笑っていない。 「・・・テンテンさんお互いとんでもない人と結婚することになっちゃたけど、私達きっと会う機会があうわ。頑張ろうね。」 「・・・そうね。そうかもしれないわね。」 うちはの嫁と日向の嫁きっとあるだろう。 それを思いテンテンはやっと笑ってくれた。 実は私も不安だったのだ。 結婚なんてそんなものだろう。 それから数日間は火の国は、イタチと桜の結婚騒動一色だった。 桜も大蛇丸と改めてうちはへ挨拶に行ってきた。 印象はとにかく広かった。 その時は弟のサスケという人物に会うことはできなかった。 風の国へ行っているらしかった。 イタチと桜の結婚式には戻ってくるらしい。 イタチの母親ミコトにも挨拶をしたが、普通の綺麗な”お母さん”というような人だった。 姑の問題はなさそうだ。 大蛇丸も”ミコトさんはうちはの人間だけどとても優しい人”だと聞いていた。 でも、一部の関係者の視線はやはり痛かった。 特にフガク側の人間の者だ。 それは仕方ない。また対策を練ろう。 ここ数日式場のこと、ドレスや着物等準備に終われる日々だ。 決まったとしても、婚儀はと当分先だからそんなに急がなくてもいいのにと思う。 向こう側は早くイタチに後をついでほしいのだろう。 今はイタチの支持のほうが圧倒的に強い。 そのためだ。 まだ婚儀を得ていない桜は、生涯を誓う日まではいつもどおりの生活をしている。 多由也はせっかく私がきたのにもうお別れかと思うと寂しそうだった。 もちろん私も同じだ。 多由也は姉のように自分をいつも気にかけてくれたのだから。 でもまた社交界で会えるだろう。 「桜様は今までここに引き取られきた人とは大分違いますね。」 「え・・?」 「あ・・・いいえ・・。すみません。気になさらないでください。」 「それってカブとさんの事?」 イタチと出会ってからカブトからの性的な嫌がらせが途絶えたのを初期は驚いたが、今はすっかり忘れていた。 大蛇丸の横に居る時の彼はいつも自分を恐い目で見たいた。 普段は頭のいい大蛇丸の右腕だと思うが・・・。 結局カブトは何を考えていつのかわからない男だった。 言いつけ通り、奥にある部屋には一歩も」近づいてはいないが、何があるのだろう? 変な好奇心が桜を惑わせる。 でも、そこをあけたら最後だと多由也から聞いた。 前の主人が拷問として使っていた場所。 今でも血はこびりついて、腐敗臭が絶えないという。 だから桜は近寄らなかった。 カブトとその部屋にはなにか関係があるのか? 変に検索して酷い目にあいたくはない 冷静に桜は頭を働かせてこのことを忘れることにした。 本当はきになるが・・・・・・ 数日後の夜のことだった。 桜はなかなか眠れなく、起き出して夜の散歩をすることにした。 月の綺麗な夜だった。 もうイタチとの挙式はあと一週間と迫っていた。 そのせいか日に日に心が高鳴る。 頻繁にイタチがたずねて、心をほぐしてくれてきていたがやはり緊張する。 この庭とももうすぐでお別れなのだ。 そういえば此処には本当に木の葉花伝へと比べれば少ない生活だったと思った。 結構ここはよく遊んだな。 広くて綺麗な庭。 今は花達は朝に備えて閉じている。 「そろそろ戻ろうか・・・。」 自分の部屋へ帰る途中だ。 奥のほうで何か聞こえた。 女性のすすり泣くような声だ。 気味が悪い。桜は早く戻ろうかと思ったが、聞き覚えのある声も聞こえてきた。 ・・・カブト・・? 入ってはならない部屋から聞こえてくる。 気になる。 此処には女は、桜と多由也しかいない。 でもあきらかにそれ以外の女性の声だ。 何故? 桜は、おそるおそる部屋へ近づき、そっと見つからないようにドアをほんの拭き間ほど開けて様子を伺った。 見なければよかったと桜は後悔した。 カブトは・・・きっとここの屋敷へ引き取られてきた少女達と思われる子達を人体実験として使っていたのだ。 |
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