孤島の華  22






視界がぼやける。
今、はっきりと理解した。

サスケの気持ち。
そうか・・だから、サスケはこんなにもムキになったり、赤くなったりしていたのか・・。
だけど自分はイタチが好きなのだ。
初めて会った時から概に心はイタチのものだ。
そう想っているのに、どうしてこんなにも胸がときめくのだろうか?


「桜・・・好きだ。」


熱も篭った声。
腰が砕けそうになる。

イタチと似てる風貌。
低い声。
全てが重なるけど違う。
その違う感覚に、桜は引き込まれそうになる。


「サスケ君・・私。」

「もう黙れ。」

強く引き寄せられた。
強引でちょっと痛い。
サスケの気持ちの表れだろうか?


「・・・私・・・分からないの。」
「桜・・。」

妻という立場。
自分はイタチを愛しているはずだ。
でも何故、心からなにかこみ上げてきそうなものはなんなのだろうか?
二人は似ているからと勘違いしているのならまだよかった。
でもそれではないらしい。

「サスケ君の事・・私どうしてだか・・・・私が好きなのは・・・イタチさんのはずなのに・・・。」

桜の瞳から涙がこぼれていた。
あまりにも唐突だったので、混乱しているのだろう。
最近の桜は、イタチのおかげで疲れていたのだから。

「無理するな・・桜。きっと桜は兄貴のことを愛してるんだよ。」

桜の涙をサスケはぬぐった。
それは分かりきっていることだ。
でも、今の桜なら奪うこともたやすいことだ。
本当はこんなやり方、嫌だけど手段を選んでいる暇なんてないのだから。


「でも、桜・・・・桜はきっと兄のことを愛するの疲れてるんだよ。」

優しい言葉で仕向けてみた。
案の定桜はサスケの話に乗ってきた。
今までいえなかった本音をぶつけてきた。
桜の声は、サスケの予想通りだったのだ。



「・・・イタチさん昔は、あんなんじゃなかった。初めはピリピリしてるなって・・・
 時期に落ち着くだろうって・・・でも違った。日に日に何かがエスカレートするの。」
「桜・・もういい。」

知っていて桜にしゃべらせたのだから。
コレくらいでもういいだろう。

「私・・・イタチさんのこと好きだったの。本当に好きだったの。
 でも・・・・・私は・・・・今のイタチさんが恐ろしくてたまらないの・・。」
「大丈夫だよ・・。桜、俺がいる。」

そうだ。
サスケはこの言葉を聴きたかったに違いない。
口実ができたのだから。


「サスケ君・・・私もう、どうしたらいいか分からないよ。」
「桜・・・俺に全てを預けてよ。俺が守ってあげるから・・。」
「サスケ君。」

サスケの甘い言葉に観念したのか、桜はサスケの身を委ねた。
どっと力の抜けた体は、窶れ青白かった。
精神的な疲れが桜の体を蝕んでいたのだ。

「桜・・・戻ろう。ここは冷えるから・・。」

歩く気力を失くした桜は、サスケに抱きかかえられされるがままだった。
不思議と嫌とは想わなかった。
待っていたのかもしれない。
こうなる事を、イタチの歪んだ愛情から解放されることを・・・
サスケの暖かい温もりに自然と笑みがこぼれた。



「サスケ君・・・どこに行くの?」
「・・・野暮だな。行くところといったら決まってるだろう?」

意地悪な瞳が笑う。
あぁ、こういうところはサスケにしかないのか、そんなことを想ってしまった。

「・・・うん・・。でも多由也達待ってる。」
「着いたら電話しろ。今夜は離さねぇから。」
サスケの口が桜の額に触れた。
なんだか恥ずかしくなってきた。

「もう・・・。」

恥ずかしながらも、結局はサスケに流されてしまった。
狭いつくりの部屋に入り、ベッドに横たわった。
もう動きたくない。
このまま消えてしまいたい。


上にサスケが覆いかぶさってきた。
顔を触れられる。
ビクっと反応を見せたが、次第に手の感触が心地よくなる。

「桜・・・怖い?」

「なんで怖がるの?私は元花魁よ?」
「それもそうだったな。油断したらこっちが食われちまう。」
「・・やぁね。そんなことしないわよ・・。」

緊張がとれた。
微笑が絶え間なくサスケに注がれる。
サスケもそんな桜を愛しいとおもった。


「桜・・・好きだ。」
「サスケ君・・。」

「なんだ?」


「よく分からないけど・・・私もサスケ君の事・・・・好きよ。」

「・・・家族として好きだっていわれてもな・・。」

この期におよんでよくもまあそんな言葉が出てくるものだ。
せっかくのムードが台無しだ。



「違うわ・・。サスケ君。」

桜がサスケの頬をそっとなで、顔を近づけた。

唇と唇が重なった。

ゆっくり桜は笑って・・・・


「違うよ。”一人の男性”してという意味で・・。」


今のはずるい。とサスケは想う。
そんなこと言われたら、歯止めがきかなくなるではないか・・・。


「さす・・・・ん!!」

桜の一言で、サスケはリミットが外れた。
恋焦がれていた人の肌を味わう。
ゆっくりとじっくりと・・。

唇をいろんな場所へと移動する。
髪に、目に唇、首に鎖骨に胸にお腹、そしてさらに下へと降りていく。

「あ・・・サスケ君・・。」


透き通った肌に赤い華が散っていく。
中には至る所に薄く残っている痕が目に入るがその際気にしない。
イタチがつけていたところを、上乗せするように強く吸った。

「サスケ君・・・痛い・・。」

強い吸い付きに桜は抗議の声を上げたがサスケは気にしないまま続ける。
桜も口だけ嫌がって、行動で抵抗を起こしていない。
サスケの与えられている熱に酔っていた。
今までの中でとても情熱的で、雄雄しい。

「つ・・・はぁ・・・・サスケ・・・君。」

太ももをなでて膝にキスをした。
膝を立てられて、脚の間からサスケの顔が見える。

手を伸ばせばサスケの顔がある。


「桜・・・。」
「サスケ君。」

サスケは桜の頭を自分の所へ持ってきた。
桜は両手をサスケの頬をなでた。
激しい舌の動きが続く。

「ん・・・は・・・」

サスケの手が桜の秘所へと下りていく。
そこは既に潤っていた。
中に指を入れて慣らしていく。

「あぁ!!」

桜からさっきよりも艶が増した声が出る。
その声を聞きたくてサスケは指を増やして攻め立てた。

「んん・・・は・・・・あ・・・。」

悩ましい姿がサスケを惑わす。
これ以上ないくらいの色気が桜から出ていた。
サスケは無我夢中で桜の中へ入っていった。
桜の中は暖かくて、強く締め付けられて気持ちがよかった。


「あぁ・・・つ・・。」

サスケも声を上げてしまった。

「サスケ君・・・好き・・。」
涙を浮かべながら言われた言葉、サスケの中で何かがきれた。

病的に腰を動かし始めた。

「あん!・・ああ・・・ぁ・・・!」
「桜・・・お前・・ずるい。」

桜の体はサスケに揺さぶられて上かの重圧に耐えていた。
弱まることなくサスケの腰は動き続ける。
だんだんと桜の声が弱まってきた。

「あぁ・・・桜・・・もう・・。」
「サ・・・スケ・・・・く・・。」



サスケの体が強張った。
桜は自分の中で脈を打っている感覚が走った。
二人の息が乱れている。
サスケは桜と繋がったまま桜に覆いかぶさった。
桜はサスケの背中に腕を回した。

とても満足感があった。
心地よい熱と快感が二人の脳髄を満たしてくれている。


再度二人は互いに顔を向き合って、笑いあった。

「桜・・・愛してる。」
「サスケ君・・・私も・・。」

「お前いいのか・・・そんなこと言って・・。」
「もう・・・いいの。私、サスケ君の事好きなんだわ。こんな気分初めて。」

とても優しい気持ち。イタチとはまた違った感覚。
心地がよい。これは恋なのだろうか?
許されることなのだろうか?


「桜・・・不安?」
「え・・・」
「顔に書いてある・・。」

サスケは桜の心を読んでいた。
こんなことになってしまってはそう考えるのは自然の流れだ。

「でも私後悔してないわ。だって今とても幸せだもの。」
「桜・・・ごめん。」
「なんでサスケ君が謝るの?」
「俺が・・・・こんなことしなければ・・。」


サスケがまた変なことを言い出さないように、桜はキスをしてサスケの口を止めた。

「気にしないで、私きっとどっちにしてもイタチさんを愛すること疲れてたと想うの。」

違う。
それは違う。
サスケがイタチを挑発したからだ。
全ての元凶はサスケなのだ。
桜はそれに気づいていないだけ。

しかしサスケは後悔していない。
ずっと求めていた人が今、自分の腕の中で笑っているのだから。
桜もそれに満足しているのだから。


大変になるのはこれからだ。


「二人で逃げよう。俺がもっと力をつけて・・・。」
「大丈夫よ。私、全てを捨てられるわ。もともと何も持っていなかったもの。」
「桜・・。」

「幼い頃両親が死んで、遊女屋に売られてそこでずっと体を売ってお金をもらっていた。
 事のきっかけは大蛇丸お義母様に引き取られたからよ。」

だからもともとの私はなんでもないのと桜はサスケを気遣った。
失うものが大きいのはむしろサスケの方だから。
皇子としての地位も名誉も、お金も今まで築き上げてきたものが崩れてゆく。


「俺はいいんだ。王位なんて兄貴のものだと想ってたし、別に地位とかは考えたことはない。」
「サスケ君。」

「だから別にいい。」


「・・・サスケ君・・。」


もう後戻りはできないのだ。
二人はもう決めてしまったら。


「ごめん桜、もう一回いい?」
「え・・・?キャ!!」


サスケはいきなり桜をまた組み敷いてキスを落とした。
まだ余韻が残っている桜の秘部はすぐに潤った。

「あ・・・サスケ君・・。」

「桜・・・ゴメン・・・好きだ。」

「サスケ君・・。」


既に大きくなってきたソレをイキナリ入れた。

「あぁ・・・。」
「・・・桜・・・。」

サスケの熱が強い。
さっきより強くなっている気がする。


「う・・・はぁ・・ああ・・。」

求める姿は二人とも貪欲だ。
一向にやめる気配を見せない。


サスケは満足のいくまで桜を求め続けた。
桜もその捕まえられている感覚が心地よかった。

もう二人を止めるものは誰もいない。


「サスケ君・・!・・・あ!」

「桜・・・・!!」




欲は放たれた。
それからどのくらい二人は交わっていたか覚えていない。

覚えているのは濃厚な空気と甘い感触。
艶やかな声とお互いの欲望。
官能的な世界に閉じこもって二人は堕ちていた。
そして誓った。


ともに生きよう
ともに逃げよう
















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