ノスタルジア   2




「サ〜スケ先輩!!」
「おい!!離れろ!!」



最近サスケと夜はよくじゃれあう。
詳しく言えば夜のほうが一方的に、サスケにドついてるのだが・・・・・


夜は後ろからサスケに飛びついて足をサスケのお腹のところで交差し、完全にへばりついてる。



「・・・・・」


サクラはもう呆れた目で見ていた。
いや、見ていたかった。



「夜・・・またお前は・・」
クロメがサスケと夜へと駆け寄る。



「夜、サスケ先輩が困ってるだろ。」
「そうだ!とっとと離れろ!」
「やだよ!」
夜は二人の言うことを聞かないでそっぽ向く。


「夜・・・・」



わがままな彼女を持つと大変である。

前はすぐにクロメに飛びついていた夜だが、最近はクロメの言うことも聞かなくなった。
「ん?」


夜は何かを見つけるとサスケから離れてどこかへ行ってしまった。

「じゃあね〜。」



夜の気まぐれにも困ったものである。


「帰ったら覚えてろ・・・月灯・・・」
「すみません。サスケ先輩・・・」

「夜はいつもああなのか?」
「そうなんですよ。」

さすがのクロメも苦笑いをする。



「春野先輩も本当にすみません。不快な思いを・・」
「え・・ええ大丈夫だから。」



ちょっと違和感はあるけどまだ不快は感じはしない。
サスケが拒んでいるのが唯一の救いだ。


去るもの追わず
来るもの拒まず

の性格のサスケだから、サクラはまだ愛されている自身がある。
それをひっぺかえすのは、サクラだけだからであるのだから・・・



















「おい、夜いい加減にしろ。」
「やだよ・・・。」

戻ってきた夜は今度はサスケの背中にもたれていた。



その場にサクラは居ない。
もう、任務を終えて帰るところであった。
サクラは報告書を出しに言っていた。



サクラは3人のところへ戻ろうとした。
しかし、三人の居る部屋を開けるのをやめた。
話し声が聞こえる。


案の定また、夜がサスケにちょっかいを出しているのだろう。
恋人の居る前で・・・
恋人が居るから分が悪い。



いたたまれない気持ちになってサクラは先へ帰ってしまった。
丁度それを、クロメから見られていた。
クロメはサクラに申し訳なさそうな気持ちで見つめていた。






なるべく早歩きで帰っていった。


(大丈夫・・大丈夫だから・・・また明日も笑って・・・)










「おい、サクラ!」

サクラは振り返る。
「サスケ君!!!」


「何でお前、一人で帰るんだよ。こっちによれよ。」
「・・・・・・」
ドアの前まで居たのは、気づかれてはいなっかようだ。
夜のこともあって気づかなかったのだろう。







「お前、月灯のこと気にしてるんだろ?」
「!」
「やっぱりな・・・」



この場合、気にしないほうが珍しいと思う。
気にして何が悪いのか?
サクラは反論しようと思ったが、サスケが優しく笑ってくれたのでやめた。




「気にするなよ。サクラ・・・なんでもないんだからな。」
「うん・・」



サスケがそういってくれる。
誰の言葉でもなくサスケ自身がそういってくれる。
それだけでサクラは安心した。



クロメと夜のことが気になる。
あの二人は大丈夫なのだろうか?
クロメは溜め込むことが多いから心配だ。









次の日、クロメと夜はいつもと変わらぬ仲良き二人だった。
サクラも取り越し苦労だったのかもしれない。





だから大丈夫
何があってもサスケを愛していける。
今までのほうがつらかったのだから
障害の・・・不安の一つや二つ切り抜けられなくてどうする?




久しぶりにサクラ達はいのに会った。
「あら、サクラじゃない。」
「いの!久しぶり。」
「あんたに暗部の服なんて似合わないわね。」
「なによ〜。」


「へへへ〜。あら、あの子・・・」
「なに?」


いのはクロメの方へよっていった。
「クロメ君。」
「あ、山中先輩!!」
「顔色悪いわよ。大丈夫?」
「え・・・大丈夫ですよ!!」


「!!!」




気づかなかった。
クロメの顔色が悪い?





ああ・・・そうか・・・きっと
クロメとサクラは同じ気持ちを共感してるから、同じだからわからないんだ。


サクラは意味のわからない理由をたてて戸惑いを隠した。
「言っておくけど、あんたも顔色悪い!」
「え?」
ずばりいのに指を指されてしまった。


「ま、クロメ君とサクラの原因はあれでしょ?」
いのがサスケと夜の方を指差した。





またやってる・・・何度もう飽きないのか?




「サクラも、クロメ君もちゃんと言いなさいよ!言わないとわからない事だってあるんだから。」

いのはシカマルに呼ばれて後にした。

クロメとサクラはサスケと夜のに目線がいった。


きっと二人は同じ気持ち


”あの二人が一緒に居ることが腹立たしくてたまらない”










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