ドッペルゲンガー?! 6話






「で、三橋の消息はわかったのかよ?」

「ちょ・・阿部?!押すなって!!」

「わ〜すっげぇでけぇ水晶だな本物?」

「当たり前だろ?こういうのは、本物じゃないと意味がない。」

「っていうか俺、栄口にそういった趣味があったなんで初めてだよ。」

「っていうか俺の責任なんだよね。」

「「「「「「「「「はぁ?!」」」」」」」」」


栄口の部屋、そこに西浦ナインが遊びに来ていた。
いや、ナインといってもいいのか、珍しい人数であった。


部屋の主、栄口、花井、阿部、水谷、田島、泉、浜田、巣山、西広、沖の10であった。


「わかんねぇ、栄口どういうこと?」

「まさか、栄口。三橋にこういう類のもの教えちゃったの?」

泉は訳が分からないと言うが、水谷は栄口の部屋の内装を見て、直感を栄口に投げてみた。
水谷の直感が、正しいのなら、三橋は今大変なことになっているハズだ。


「水谷・・正解?!」

「えええ?大丈夫なの?こういうのって、自分に降りかかるとか、等価交換とか、生贄があるんでしょ?」

「栄口。どういうことだ?」

不吉すぎる水谷の言葉に、阿部が不機嫌さをました。
ハッキリ言って、いつもより怖い。
眉間の皺が、いつもの二倍はある。


「それがね〜、三橋のやつ新しい友達が欲しいといって・・・・」

「普通に声かけらばいいだろ!」

「で、やっぱり声かけられなかったみたいんだんだ。」

「それで、魔術たくぎなおまじないをやってみたっという事?」

あ、成る程、水谷の言った事を周りはやっと分かった。


「でもこういったのって、気休めが多いだろ?」

「そうそう、女子とかでも流行ってるのってインチキなの多いモンナ。」

「あのさ、俺がそんな100%嘘なのを教えると思う?」

「「「「「「「「「すいません!」」」」」」」」」

つまりは、栄口直伝の魔力の高いお呪いをして、三橋はどうやら何かに失敗したと仮定して何かあったのだ。
失敗や、魔術を成功させるには、それなりの代償が必要になる。


「で、三橋は髪の毛の一部を切って、魔方陣の中に入れてたんだけど、途中で間違って・・」

「いなくなった・・・?」

「というのが一番だとうかな?」

「それってヤバくね?」

「だから今俺が・・・あ、いた。」

きらめく水晶の中に、栄口は三橋の気配を感じ取った。

「あれ・・西浦じゃねぇのここ」

三橋の後ろに見えた建物は西浦高校だった。

「そんなハズは・・あれ、花井がいる。」

「え?、俺ここにいるぜ?」


三橋が花井と話しているのが見えた。
水晶ごしだがハッキリと見える。


「もう一つの世界ってヤツ。」

「そうかも知れないよ?ホラ三橋が二人いる。」


西広が指を刺したところに、三橋とそっくりな少年がいた。
性別以外はまるで瓜二つの双子のようだ。

「うわ〜三橋って、男になっても可愛いな。」

「感心してる場合じゃねぇだろ?どうするんだよ?」

「簡単な話し、俺が迎えに行くよ。」

「できるの?」

「疑うなら、みんなも行くかい?」

怖さ半分、好奇心半分。
しかし、好奇心が勝ったみんなは、栄口についていくことにした。










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