ドッペルゲンガー?!   7





「はーい、お疲れ様。アップ済んだ?」

「よし、ありがとうございました」

「「「「「「「「ありがおつございました」」」」」」」」



今日の部活は終了。
本日百枝は、早めにバイトがあるためいつもより早い部活終了となりました。

また太陽が落ちていません。
そろそろ夕日がまぶしくなる時刻。


「こんなに早く終わるとは思わなかった。」

「俺も!」

「なぁ、みんなでラーメン食べていかねぇ?」

「いいねぇ・・!!」

田島のラーメン発言に、みんな食いつく。
ベンチで軽く汗を拭いている時、いつもの買い食いよりたまには皆でご飯を食べようと
みんな楽しそうに話をしていたのである。

「じゃ、ごめんねみんな。私さきに行くわ!!」

百枝が、バイクのヘルメットを持って、急いでグラウンドを出て行った。



ちょうどそのときだった。
ベンチのある場所は、屋根があるから皆気付いていなかったが、
空が変な色に輝いているのを・・・・・・・・・





「ちょ・・」

「わ!!」

「ぎゃ!!」

「へ・・」



ドガンと屋根に何かが落ちてきたような音がした。
ベンチで休んでいた西浦ナインは、何事だと外に出る。

「・・へ?」

「あ!!」

「嘘!!」

「マジ?」


そこには自分とそっくりというか、分身がいた。






こうお互いに顔を見合わせると、なんとも異様な光景であった
違いといえば、片方はユニフォームで、もう片方は制服を着ている。
身長も顔も、声も一緒だった。

「おお!すっげぇ!双子だぜ?!」
「本当だな!俺弟欲しかったんだよな!」
「え?お前が弟じゃないのかよ!」

すんなりと今の状況を受け入れている田島二人は、呑気にじゃれあっていた。
花井は、二人同時にため息をついて、栄口はみんなをたしなめる。
行動も何から、何まで一緒だった。


「そうだ、俺達仲間を連れ戻しに来たんだよ。」

「え?」

もう一人の栄口は、思い切って訳を話してくれた。


「だから・・三橋だよ。三橋。たぶんコッチにきちゃってるんじゃない?」

「三橋・・あ、もしかして”女の子”の三橋か?!」

「そうそう!」


なるほど、一度あれば二度もあるのか、
そして今回は、みんなオールスター勢ぞろいというわけですか!


「そうだったのか・・やっと俺方の荷が下りる・・。」
「悪かったな。もう一人の俺・・・。俺も見つからなくてどうしようと思ってたんだよ。」
「そうか、そうだよね。」


「ちょっとキャプテン達なにしてるの?あれ、そういえば、ここにいるのは男の三橋だな。」

「俺達の知ってる”三橋”は?」

「篠岡と着替えてるぜ。」

「そっか、じゃぁ待たせてもらってもいいか?」

「それは構わないけど・・。」



((((((((((この人達どうやってかえるんだ?))))))))))


「大丈夫だよ。ちゃんと帰れる方法もわかって、ここに来たからね。」

皆の心を声を呼んだらしい栄口は、ニッコリ笑ってフォローした。











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